質問主意書

第201回国会(常会)

質問主意書


質問第一〇八号

医療崩壊を阻止するための設備面での医療提供体制に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年五月一日

牧山 ひろえ


       参議院議長 山東 昭子 殿



   医療崩壊を阻止するための設備面での医療提供体制に関する質問主意書

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、現在もっとも懸念される医療崩壊は、院内感染や、キャパオーバーを原因として生じるものとされる。感染の拡大と重症者の急増を受け、新型コロナウイルスの感染者を受け入れる病床数は逼迫しつつある。
 事実、本年の東京消防庁における最近の搬送困難事例数(五ヶ所の受入要請又は概ね二十分以上経過したにもかかわらず医療機関が決定しない場合)は、四月一日から四月二十五日までの合計で千九百十九件(昨年同時期比プラス千四百三十八件(約四倍))となっている。

一 この状況に対応するためにも、単なる「入院用の空きベッド数」ではなく「新型コロナウイルス等の感染症患者の入院対応に可能な空きベッド数」の把握が必要であると思われる。
 現時点での新型コロナウイルス感染症患者の受入れが可能な病床数、その内のICU病床数、またそれぞれについての占有率(使用率)について、政府の把握している直近の数字を示されたい。

二 患者受入れ調整のためには、地域ごとの医療機関の病床の確保状況、空床情報などの公開及び見える化が必要ではないか。

三 国内の人工呼吸器とECMO(エクモ)のそれぞれの総数(使用可能なもの)及びそれぞれの直近の使用率を示されたい。

四 新型コロナウイルス感染症への対応余力を把握するためにも、前記三についても、地域ごとの稼働数と使用率の見える化が必要ではないか。
 以上諸点につき、政府の考えを示されたい。

  右質問する。