質問主意書

第201回国会(常会)

質問主意書


質問第九〇号

在日朝鮮人の帰還問題に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年四月二日

有田 芳生


       参議院議長 山東 昭子 殿



   在日朝鮮人の帰還問題に関する質問主意書

 平成二十六年五月二十九日のいわゆる日朝ストックホルム合意において、日本側から北朝鮮側に調査を要請した「いわゆる日本人配偶者」に関して質問いたします。

一 昭和四十六年八月二十六日付け外二第二四六号の二「在日朝鮮人の帰還問題の件」と題する文書において、入国管理局長は日本赤十字社外事部長より「遅くとも当該帰還船の新潟入港日の一ヵ月前までに全部の出国証明書を発給し終えることとせられたいこと」との要請を受けています。政府はこの要請に基づき発給した出国証明書は何枚と認識していますか。また、在日朝鮮人の帰還問題において発給した出国証明書の総数は何枚でしたか。

二 日本赤十字社と朝鮮民主主義人民共和国赤十字会は、昭和四十六年二月五日、今後新たに帰還を希望する在日朝鮮人の帰還方法について協議をしています。政府は「在日朝鮮人の帰還問題の件」に関し、日・朝両赤十字間で会談した回数は全部で何回だったと認識していますか。暦年ごとに明らかにしてください。

三 昭和四十二年八月十二日付け法務省告示第一四六七号による「在日朝鮮人の帰還のための出国手続」(以下「本手続」とする)において、日本から出国を希望する在日朝鮮人は、出国しようとする日の一月前までに最寄りの入国管理事務所又はその出張所に出頭して出国証明書の発給を申請しなければならないとしています。政府は入国管理事務所又はその出張所に出頭して出国証明書の発給を申請した在日朝鮮人は全部で何人だと把握していますか。入国管理事務所又はその出張所に分けて明らかにしてください。

四 本手続において、「生活困窮者が出国する際に与えられる援助」(以下「この援助」とする)として「生活保護法の準用により出港地までの移送費を給付する」ことになっています。政府はこの援助を受けた出国者は全部で何人だと把握していますか。さらに移送費の総額はいくらであったかを明らかにしてください。

五 昭和四十一年八月二十三日に閣議決定された「在日朝鮮人中北朝鮮帰還希望者の取扱いについて」には、「3 協定による帰還事業終了後においても、本人の自発的意思に基づいて帰国を希望する者に対しては、政府としても便宜を供与するものとする」とあります。政府は協定による帰還事業終了後においても本人の自発的意思に基づいて帰国をした者は何人いたと認識していますか。暦年ごとに分けて明らかにしてください。

  右質問する。