第201回国会(常会)
質問第五二号 政府認定拉致被害者の田中実さん、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者の金田龍光さんに関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和二年二月二十一日 有田 芳生
参議院議長 山東 昭子 殿 政府認定拉致被害者の田中実さん、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者の金田龍光さんに関する質問主意書 北朝鮮での生存情報がもたらされたとの報道があった政府認定拉致被害者の田中実さん及び北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者(以下「行方不明者」とする)の金田龍光さんに関して質問します。 一 金田龍光さんは、警察庁が公表している行方不明者にふくまれますか。 二 金田龍光さんの失踪の経緯について、警察庁によるこれまでの捜査・調査状況をお示し下さい。 三 政府認定拉致被害者の田中実さん及び行方不明者の金田龍光さんに関する刑事告発はありましたか。あったならばその内容と現状をお示し下さい。 四 北朝鮮側から平成二十六年に金田龍光さんの生存について通達があったとされてからすでに五年以上が経過しています。政府はこの間、「今後の対応に支障を来すおそれがある」ことを理由にその内容を国民に明らかにしていません。「今後の対応に支障を来すおそれがある」とは、具体的にどのような支障なのかを列挙してください。 五 共同通信は、令和元年十二月二十七日付けで、政府認定拉致被害者の田中実さんと行方不明者の金田龍光さんの両名が、それぞれ妻子とともに北朝鮮で暮らしていると報じています。政府は、担当者を平壌に派遣して両名と面会のうえ本人確認及び帰国について本人の意思確認をしていますか。今後の対応と併せて政府の方針を明らかにしてください。 六 北朝鮮側から田中実さん及び金田龍光さんの生存情報が日本に伝えられた事実はないのですか。また、両名以外の生存情報が日本に伝えられた事実はないのですか。 七 これまでの公式または非公式の日朝交渉の中で、金田龍光さんの事案について日本側から事実確認をした事実はありますか。あるのなら、その経緯を説明してください。 八 政府や警察庁は、金田龍光さんについて、拉致被害者としての認定や、拉致の断定を行わないのですか。行わないなら、その理由をご説明ください。 九 令和二年二月一日現在、北朝鮮によって拉致された可能性を排除できない行方不明者は全国で何名いますか。また、これらの行方不明者について、政府は北朝鮮側に対して拉致の事実及び生存情報等について照会した事実はありますか。照会していなかったなら、それはなぜですか。 右質問する。 |