質問主意書

第201回国会(常会)

質問主意書


質問第三一号

子どもの貧困対策のうち、「生活の安定に資するための支援」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年二月四日

牧山 ひろえ


       参議院議長 山東 昭子 殿



   子どもの貧困対策のうち、「生活の安定に資するための支援」に関する質問主意書

 昨年度に改訂された、子どもの貧困対策に関する大綱において、「指標の改善に向けた重点施策」のうち、「2.生活の安定に資するための支援」として、「妊娠・出産期からの切れ目ない支援、困難を抱えた女性への支援」が挙げられており、そのための具体策として、「子育て世代包括支援センターの全国展開、若年妊婦等へのアウトリーチ、SNSを活用した相談支援、ひとり親支援に係る地方公共団体窓口のワンストップ化・民間団体の活用等」が挙げられている。
 これらの施策について、以下の通り質問する。

一 妊娠・出産期からの切れ目ない支援をうたい、「子育て世代包括支援センター」の設置が三年前から市町村の努力義務となっている。しかし、実現したのは全国の半数強にとどまる。
 第二百一回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説で、総理は「来年春までに、子育て世代包括支援センターを全ての市町村に設置します。」と公約した。

1 どのような施策で、この公約を実現する計画か。具体的に説明されたい。

2 全国に展開される「子育て世代包括支援センター」に勤務する専門性の高い人材の確保のための具体策について、説明されたい。

二 「ひとり親支援に係る地方公共団体窓口のワンストップ化」について、窓口の開設は現状どの程度進んでいるか。また、このワンストップ化を推進するために、国として地方公共団体にどのような支援を行うことを想定しているか。

三 現状では、子どもの貧困に関し、支援を要する家庭がどこにも相談できず、また、どこに相談したらいいか分からずに困っているというケースがかなり想定される。その背景として、子どもの貧困やそれに対する施策が多岐にわたっているということもあり、かつそれが行政の縦割りと結び付いて、より分かりづらくさせている側面がある。
 そのことからすると、住民に一番身近な地方自治体である市町村のような基礎自治体における「子どもの貧困に起因するよろずの相談を受け付けるワンストップ窓口」の開設は極めて効果的であると考える。
 ひとり親支援に限ることなく、子どもの貧困全般に対象を拡大し、子どもがいる世帯の就労、保育・子育て、生活困窮など様々な問題の一元的な相談窓口となるワンストップ窓口を展開するよう努めるべきではないか。

  右質問する。