質問主意書

第200回国会(臨時会)

答弁書


内閣参質二〇〇第一一三号
  令和元年十二月十七日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員白眞勲君提出中東地域への自衛隊派遣に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員白眞勲君提出中東地域への自衛隊派遣に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの河野防衛大臣の発言は、令和元年十月十八日の記者会見において菅内閣官房長官が述べた政府の方針のとおり、中東地域における平和と安定及び我が国に関係する船舶の安全の確保のため、更なる外交努力や航行安全対策の徹底とともに、情報収集態勢強化のための自衛隊アセットの活用に係る具体的な検討を行っている旨を述べたものである。

二について

 一般論として、政府としては、従前から、自衛隊がその任務を遂行するために行う情報収集活動によって得られる情報を、一般的な情報交換の一環として提供することは、実力の行使に当たらず、憲法上の問題はないと考えているが、例えば、特定の国の武力行使を直接支援するために、偵察行動を伴うような情報収集を行い、これを提供する場合のように、情報の提供に特定の行動が伴う場合には、これが例外的に他国による武力の行使と一体となると判断される可能性があると考えている。いずれにせよ、他国の武力の行使に関連する我が国の活動が、当該他国の武力の行使と一体化するかどうかについては、一般に、我が国の活動の具体的内容等諸般の事情を総合的に勘案し、個別に判断すべきものと考えている。

三について

 外交上のやり取りの詳細についてお答えすることは、相手国との関係もあり差し控えたい。

四について

 お尋ねについては、令和元年十二月四日の記者会見において、菅内閣官房長官が、「日本からは、中東における我が国に関係する船舶の安全確保のため、独自の取組として情報収集態勢を強化するために自衛隊を活用するための検討を行っている旨、説明をいたしました。また、船舶の安全な航行確保のために沿岸国としての責任を全うするように、この点も要請をいたしました。これに対するイラン側の反応については外交上のやり取りでありますので詳細は控えます」と述べたとおりである。

五について

 お尋ねについては、令和元年十月十八日の記者会見において菅内閣官房長官が述べた政府の方針のとおりであり、現在、当該方針に従って、情報収集態勢強化のための自衛隊アセットの活用に係る具体的な検討を行っているところである。