質問主意書

第200回国会(臨時会)

答弁書


内閣参質二〇〇第一〇九号
  令和元年十二月十七日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員田村智子君提出学校歯科検診で指摘された歯列・咬合異常を費用負担の心配なく治療できるような保険診療・公費支援の充実に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員田村智子君提出学校歯科検診で指摘された歯列・咬合異常を費用負担の心配なく治療できるような保険診療・公費支援の充実に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「口腔機能の検査や訓練、指導の評価は事実上行われていないなど必要な治療を行うためには不十分」の意味するところが必ずしも明らかではないが、小児口腔機能管理加算の評価の在り方については、現在、中央社会保険医療協議会において議論を行っているところである。

二について

 小児口腔機能管理加算を算定するに当たっては、「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(平成三十年三月五日付け保医発〇三〇五第一号厚生労働省保険局医療課長及び歯科医療管理官連名通知)において、「口腔機能の評価及び一連の口腔機能の管理計画を策定し、患者又はその家族等に対し当該管理計画に係る情報を文書により提供」すること、「口腔機能評価方法及び管理方法等については、関係学会より示されている「「口腔機能発達不全症」に関する基本的な考え方」(平成三十年三月日本歯科医学会)を参考にする」こと等とされているが、患者又はその家族等に対して提供する文書について、その様式や記載すべき文言が定められているものではない。

三について

 我が国の医療保険制度においては、基本的に、疾病、負傷等の発生を保険事故として保険給付が行われていることから、歯科矯正については、疾患と咬合異常との関係が明らかな場合に保険給付の対象としているところであり、疾患と咬合異常との関係が明らかでない歯列不正に対する歯科矯正を保険給付の対象とすることについては、慎重な検討が必要と考えている。
 また、御指摘の「学校歯科検診で異常を指摘された場合には公費支援を行う」ことについては、厳しい財政状況の下、他の子ども・子育て関連施策との均衡等を勘案すると、課題が多く慎重な検討が必要と考えている。