質問主意書

第200回国会(臨時会)

答弁書


内閣参質二〇〇第三四号
  令和元年十月二十九日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員熊谷裕人君提出宇宙空間における自衛権行使に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員熊谷裕人君提出宇宙空間における自衛権行使に関する質問に対する答弁書

一、二及び四について

 宇宙空間の定義については、我が国の現行の法令において規定されたものはない。その上で、「宇宙空間での自衛権行使」に係るお尋ねについては、その具体的に意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。
 いずれにせよ、政府としては、憲法第九条の下において認められる「武力の行使」については、「武力の行使」の三要件に該当する場合の自衛の措置としての「武力の行使」に限られ、当該自衛の措置としての「武力の行使」を行うことができる地理的範囲は、必ずしも我が国の領土、領海、領空に限られるものではないと解してきているところであるが、当該地理的範囲が具体的にどこまで及ぶかは個々の状況に応じて異なるものと認識している。

三について

 御指摘の令和元年十月十六日の報道番組における河野防衛大臣の発言は、その場所が「宇宙」であるか否かにかかわらず、一般論として、自衛隊は憲法第九条の下において認められる範囲内で、個別の事態に対処していくということについて述べたものである。