質問主意書

第200回国会(臨時会)

答弁書


内閣参質二〇〇第一五号
  令和元年十月十八日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員熊谷裕人君提出自律型致死兵器システムに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員熊谷裕人君提出自律型致死兵器システムに関する質問に対する答弁書

一から八までについて

 政府としては、これまでも、完全自律型の致死性を有する兵器の開発を行う意図は有していないとの立場を明確にしてきており、御指摘の令和元年五月二十日の参議院決算委員会における岩屋防衛大臣(当時)及び深山防衛装備庁長官(当時)の答弁は、いずれも、このことを前提として述べたものである。
 その上で、自律型致死兵器システム(以下「LAWS」という。)全般については、過度に傷害を与え又は無差別に効果を及ぼすことがあると認められる通常兵器の使用の禁止又は制限に関する条約(昭和五十八年条約第十二号)の枠組みの下に設置された御指摘の「政府専門家会合」において、国際人道法が適用されること、人間の責任が確保されなければならないこと等を内容とした指針が令和元年八月に採択され、現在、当該指針を基にして、LAWSの定義や人間の関与の在り方等について国際的な議論が行われているところである。
 このため、LAWS全般についての我が国の立場等に係るお尋ねについては、現時点でお答えする段階にないが、いずれにせよ、政府としては、LAWSについて、人道と安全保障の視点を勘案したバランスの取れた議論が行われるよう、引き続き、国際的なルール作りに積極的かつ建設的に参加していきたいと考えている。