質問主意書

第200回国会(臨時会)

質問主意書


質問第五六号

安倍政権における桜を見る会に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年十一月十二日

熊谷 裕人   


       参議院議長 山東 昭子 殿



   安倍政権における桜を見る会に関する質問主意書

 令和元年五月十三日、菅官房長官は衆議院決算行政監視委員会で「桜を見る会は、昭和二十七年以来、内閣総理大臣が各界において功績、功労のあった方々を招き、日ごろの御苦労を慰労するとともに、親しく懇談される内閣の公的行事として開催をしているもの」と発言している。
 しかしながら、安倍政権下の桜を見る会については招待者の数や選定基準に不透明さがあり、特に今年度の桜を見る会では、安倍総理の後援会関係者が数百人も招待されていたとの指摘があった。
 右を踏まえて、以下質問する。

一 桜を見る会の招待者の選定基準は「内閣総理大臣」が「各界において功績、功労のあった」と認める「方々」であることに限定されるのか。

二 前記一の招待者の選定基準は、弾力的に運用されることはあるのか。すなわち、「各界において功績、功労のあった方々」にとどまらず、安倍総理もしくは国務大臣、あるいは与党である自由民主党の議員の推薦枠などのいわゆる「政治枠」は存在するのか。

三 今年度の桜を見る会において、安倍総理の後援会関係者が約八百五十名招待されたということは事実か。事実でないとすれば、安倍総理の後援会関係者は全く招待されなかったのか、それとも招待されたものの招待者の数が八百五十名より少なかったのか。政府の把握しているところを示されたい。

四 「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」(平成十三年一月六日閣議決定)では、「政治家であって国務大臣等の公職にある者としての清廉さを保持し、政治と行政への国民の信頼を確保する」とその目的が明示されており、国家公務員法の適用を受けない内閣総理大臣や国務大臣がその職務上の権限を行使する上での規範が示されている。しかしながら、この規範においては、株式の保有、大規模なパーティーの自粛、公務員との関係については具体的に言及されているが、桜を見る会のような内閣の公的行事に、内閣総理大臣や国務大臣が多数の後援会関係者を政治判断で招待することの是非については言及されていない。政府は、桜を見る会などの内閣の公的行事に、本来招待されるべき功績を持たない内閣総理大臣や国務大臣と親しい人たちを政治判断で多数招くことは妥当だと考えているのか。政府の見解如何。

五 前記四に関連して、「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」に、桜を見る会などの内閣の公的行事に恣意的に後援会関係者を多数招待することを禁じる条項を追加すべきではないか。政府の見解如何。

  右質問する。