第200回国会(臨時会)
質問第一六号 ガーダシル九の承認に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和元年十月八日 熊谷 裕人
参議院議長 山東 昭子 殿 ガーダシル九の承認に関する質問主意書 ガーダシルは、四種のHPV(ヒトパピローマウイルス)型によって引き起こされる特定のがんおよび疾患を予防するワクチンとして、二〇〇六年にFDA(米国食品医薬品局)に承認された。二〇一四年、FDAは、ガーダシルの対応する四種のHPV型に加え、さらに五種のHPV型に対応するHPV九価ワクチン(以下「ガーダシル九」という。)を承認した。 FDAによると、ガーダシル九は、ガーダシルと製造法が同様であること、対応する九種のHPV型のうち、四種はガーダシルの対応するHPV型と同一であることから、ガーダシルの有効性はガーダシル九の有効性と関連性があるとされる。FDAは、二十七歳から四十五歳までの女性約三千二百人を対象とした臨床試験で、平均三・五年間の追跡調査を行ったところ、ガーダシルが予防するHPV型に関連する持続感染、陰部疣贅、外陰部および膣前がん病変、子宮頸部前がん病変、子宮頸がんの複合エンドポイント予防において、ガーダシルが八十八%の有効性を示したことに基づき、ガーダシル九を承認した。 ガーダシル九は二〇一四年のアメリカでの承認をはじめ、二〇一五年二月にカナダで、同年六月にEUとオーストラリアで承認され、世界的に使用されている。 一方、日本ではガーダシルは承認されているものの、ガーダシル九については二〇一五年七月にヘルスケア企業が認可申請を行ったが、いまだに承認されていないと承知している。その理由は何か。また、承認の見通しを明らかにされたい。 右質問する。 |