質問主意書

第200回国会(臨時会)

質問主意書


質問第三号

安倍政権の拉致問題解決に向けた基本方針に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年十月四日

有田 芳生   


       参議院議長 山東 昭子 殿



   安倍政権の拉致問題解決に向けた基本方針に関する質問主意書

 安倍政権の北朝鮮政策について確認を必要とするいくつかの重要問題があります。日朝交渉を前に進めるために欠かせないいくつかの課題について質問します。

一 拉致問題担当大臣である菅義偉官房長官は、二〇一九年九月十六日の「全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ!国民大集会」で、日本政府の目標は拉致被害者の一括帰国である旨発言しました。「拉致被害者の一括帰国」は安倍政権の基本方針ですか。そうだとしたら、いつこの方針を決めたのですか。また、菅官房長官のいう「拉致被害者の一括帰国」とは、「拉致被害者の即時一括帰国」と同じ意味ですか。

二 安倍政権は二〇一四年のストックホルム合意はいまも有効だという立場ですか。ストックホルム合意で北朝鮮側は「日本人に関する全ての問題」の解決を約束しましたが、拉致問題を「最重要課題」とする安倍政権は、拉致問題以外の課題とどのようにバランスをとって拉致問題の解決に向かう方針ですか。

三 政府認定拉致被害者の田中実さんの生存について、安倍政権は二〇一四年に北朝鮮側から通告されたと報道されてきました。外務省幹部も承知のこの事実をなぜ安倍政権は隠し続けるのですか。もし生存が事実なら人道問題を五年以上も放置してきたことになります。あるいは田中実さんの生存報道は誤報だったのですか。誤報だったのか、そうではないのか、明確にお答えください。

  右質問する。