質問主意書

第198回国会(常会)

質問主意書


質問第五二号

少子高齢化・人口減少の深刻化を踏まえた持続可能な社会保障制度の確立に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和元年五月十日

石上 俊雄   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   少子高齢化・人口減少の深刻化を踏まえた持続可能な社会保障制度の確立に関する質問主意書

 少子高齢化・人口減少の深刻化により、年金や医療、介護等にかかる社会保障給付費が急増し、税や社会保険料等の国民負担が急増している。特に顕著なのは、現役世代がその多くを負担する社会保険料の伸びで、実際、その使途の半分近くは高齢者医療への拠出が占めている。支え手となる現役世代が今後さらに減少していく中で、特定の世代に過重な負担とならないよう、また、未来の世代への負担の先送りがないよう、あらゆる世代で広く負担を分かち合う、持続可能な社会保障制度を一刻も早く確立する必要がある。加えて、全ての労働者が安心して働き、暮らし続けられるよう、社会保険のさらなる適用拡大や、公的年金の財政基盤のより一層の充実等を通して、セーフティネット全般を抜本的に強化することが、社会保障制度に関する国家的急務となっている。こうした現状の中、少子高齢化・人口減少の深刻化を踏まえた持続可能な社会保障制度の確立が極めて重要であると考え、以下のとおり質問する。

一 あらゆる世代で負担を広く分かち合う、持続可能で納得性の高い社会保障制度を一刻も早く確立することが我が国の喫緊の課題であると考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

二 重複受診の抑制や多剤投薬の是正、重症化予防の徹底化等を通して、膨張する医療費の構造を抜本的に改革する必要があると考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。併せて、協会けんぽや健康保険組合等が、健康増進や医療費の適正化に向けた取組みをより一層推進できるよう、被用者保険の高齢者医療への拠出金が過大とならない仕組みが必要と考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

三 全ての労働者が安心して働き、暮らし続けられるよう、社会保険のさらなる適用拡大や、公的年金の財政基盤のより一層の充実等を通して、セーフティネット全般を抜本的に強化するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

  右質問する。