質問主意書

第198回国会(常会)

質問主意書


質問第二三号

防衛省内の普天間飛行場代替施設建設事業推進チームと国土交通省水管理・国土保全局との人事交流に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十一年三月十四日

伊波 洋一   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   防衛省内の普天間飛行場代替施設建設事業推進チームと国土交通省水管理・国土保全局との人事交流に関する質問主意書

 政府は、平成二十九年四月十四日付け「沖縄基地負担軽減推進グループの運営について(通達)」(防地協(事)第一八〇号)により、防衛省内に「普天間飛行場代替施設建設事業推進チーム」(以下「建設推進チーム」という。)を設置し、以降現在まで、同チームを中心に米軍の辺野古新基地の建設を推進している。
 平成三十年八月三十一日、沖縄県は、普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認を取り消した。これに対し、平成三十年十月十七日、沖縄防衛局は、公有水面埋立承認の取消しは違法であるとして国土交通大臣に対して行政不服審査請求及び執行停止の申立てを行った(以下「本件行政不服審査請求事案」という。)。
 そもそも、行政不服審査法と公有水面埋立法の規定の性質上、国の一機関である沖縄防衛局からの行政不服審査請求は認められるべきではない。また、内閣は平成十八年五月三十日、「在日米軍の兵力構成見直し等に関する政府の取組について」を閣議決定しており、これに拘束される国土交通省をはじめとする各府省には公正、中立な審理を期待することはできない。
 特に、本件行政不服審査請求事案においては、平成三十年十月十八日付け「審理員の指名等について(通知)」(国水政第四三号)により、国土交通大臣から同省水管理・国土保全局総務課の職員が審理手続を行う審理員に指名されている。防衛省と国土交通省との人事交流、特に、防衛省内の建設推進チームと国土交通省水管理・国土保全局との人事交流は、本件行政不服審査請求事案における審理の公正性、中立性を著しく損なわせるものである。
 以下、質問する。

一 建設推進チームについて

1 同チームの組織構成及び所属職員数を示されたい。
2 同チームに、国土交通省での勤務経験のある職員は何名いるか。うち、同省で採用された職員は何名か。

二 国土交通省水管理・国土保全局について

1 同局の所属職員数を示されたい。
2 同局に、防衛省での勤務経験のある職員は何名いるか。うち、防衛省で採用された職員は何名か。
3 前記二の1の所属職員数のうち、同局総務課の所属職員数を示されたい。
4 同局総務課に、防衛省での勤務経験のある職員は何名いるか。うち、防衛省で採用された職員は何名か。

三 本件行政不服審査請求事案における審理手続を国土交通省水管理・国土保全局総務課の職員が担当することについて

1 前記一の2において、建設推進チームに国土交通省での勤務経験のある職員がいるとすれば、本件行政不服審査請求事案における審理の公正性、中立性に疑義が生じるとは考えないか、政府の見解を伺う。
2 前記二の4において、水管理・国土保全局総務課に防衛省での勤務経験のある職員がいるとすれば、本件行政不服審査請求事案における審理の公正性、中立性に疑義が生じるとは考えないか、政府の見解を伺う。

  右質問する。