質問主意書

第198回国会(常会)

質問主意書


質問第二〇号

関東大震災時における朝鮮人等虐殺事件に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十一年二月二十六日

有田 芳生   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   関東大震災時における朝鮮人等虐殺事件に関する質問主意書

 政府は、平成三十年四月六日付けで私が提出した「関東大震災時における朝鮮人等虐殺事件に関する質問主意書」(第百九十六回国会質問第六四号)の質問二に対して、「調査した限りでは、政府内にその事実関係を把握することのできる記録が見当たらないことから、お尋ねについてお答えすることは困難である」と答弁されました(内閣参質一九六第六四号)。明らかに調査不足であると考えますので以下質問します。

一 防衛省防衛研究所図書館には、「大正十二年公文備考」(以下「この文書」とする)は所蔵されていますか。

二 この文書には簿冊があり、国立公文書館アジア歴史資料センターのウェブページで公開されている資料画像「情報(1)」(レファレンスコード「C08050969900」、大正十二年 公文備考 巻一五五 変災災害(防衛省防衛研究所))の「0545」ページには、「九月五日近衛師団司令部ヨリ戒厳地司令官宛通報」が収録されていることがわかります。前記一で防衛省防衛研究所図書館にこの文書が所蔵されている場合、防衛省防衛研究所図書館の所蔵するこの文書の「巻一五五 変災災害」にも同通報は収録されていますか。

三 前記二の通報の中に、亀戸警察署に検束中の日本人と朝鮮人が騎兵十三連隊により刺殺されたという趣旨の記述があることを政府は確認できますか。

四 前記二の通報は、大正十二年の関東大震災時に政府内で作成された文書ですか。

五 前記三の記述は、関東大震災時に軍隊が朝鮮人等を虐殺したことを示す証拠の一つであると思いますが、政府の認識をお示しください。

  右質問する。