質問主意書

第198回国会(常会)

質問主意書


質問第一〇号

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会などが検討している大会開催期間中の法外な首都高通行料に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十一年二月五日

川田 龍平   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会などが検討している大会開催期間中の法外な首都高通行料に関する質問主意書

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催期間中の首都高速道路の渋滞緩和を企図し、国、東京都、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会などにあっては、競技が行われる日中の首都高速道路の通行料(以下「通行料」という。)を値上げして交通量を調整する方向で検討していると聞くところである。マイカーなどの利用を抑制し、大会関係車などを円滑に移動させるのが狙いであると想像するところであるが、何故に国民が重い負担を強いられねばならないのか理解し難い。また逆に、高額な通行料を支払うのであれば、マイカーなどの通行を許すという考え方もあまりにも稚拙な政策であり、日本国憲法の掲げる「平等主義」を軽んじる愚策と断じざるを得ない。
 他国にもこうした実例があるということは承知するところであるが、国民の理解を得た上で、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を成功させたいというのであれば、こうした新たな金銭的な負担を国民に強いる政策ではなく、国民の理解を得るための努力をするような政策を立案するべきでないかと考えるところである。
 たとえば、ナンバー規制、誕生月規制などのように金銭的な負担を伴わない機会平等な通行抑制策もあるものと考えるが、政府は通行抑制策の立案にあたり、通行料の値上げ以外の方法を検討したことがあるのか明らかにされたい。検討したことがないというのであれば、他の通行抑制策を検討していないのは何故かについて政府の見解を明らかにされたい。一方で、検討したことがあるというのであれば、他にどのようなものがあり、何故にそれらを排除し、通行料を値上げするという通行抑制策の採用を検討するに至ったのかについて明らかにされたい。

  右質問する。