質問主意書

第197回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第五九号

内閣参質一九七第五九号
  平成三十年十二月十八日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出発達障害を巡る諸課題とその対応策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出発達障害を巡る諸課題とその対応策に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「発達障害が疑われる者の初診待ちの期間を短縮する」ため、発達障害について高度な専門性を有する医療機関が拠点となって地域の医療機関に勤務している医師や看護師等向けの専門的技術に関する実地研修等を行う「発達障害専門医療機関ネットワーク構築事業」を実施する都道府県等を支援することにより、発達障害を診断できる医療機関の確保及び発達障害の診療医等の育成に取り組んでいるところである。

二について

 発達障害者の保護者に対する支援の拡大のため、平成三十年度から実施している「発達障害児者及び家族等支援事業」において、御指摘の「ピアサポート推進事業」や都道府県等が実施する発達障害児の子育て経験のある親による相談支援を提供するための研修等に対する支援を実施しているところである。

三について

 高齢期を迎えた発達障害者やその家族への支援の在り方について検討するため、国立障害者リハビリテーションセンターにおいて、平成三十年度に「高齢期の発達障害者と家族への支援に関する検討作業部会」が設置されたところであり、厚生労働省としては、当該作業部会の検討結果等も踏まえ、必要な対応を検討してまいりたい。

四について

 発達障害についての国民の理解を深めるため、厚生労働省においては、「世界自閉症啓発デー」や「発達障害啓発週間」の機会を通じて各種イベントの実施等による啓発活動を行っているほか、発達障害者支援法(平成十六年法律第百六十七号)に基づき都道府県等において指定された発達障害者支援センターにおける発達障害に関する啓発活動への補助を行っている。