質問主意書

第197回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第三号

内閣参質一九七第三号
  平成三十年十一月二日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員有田芳生君提出ポンペオ国務長官と金委員長との会談に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員有田芳生君提出ポンペオ国務長官と金委員長との会談に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「米朝関係筋」の意味するところが明らかではなく、そのような出所不明の情報を前提としたお尋ねについて、政府としてお答えすることは差し控えたい。

二について

 御指摘の「他国に依存する政府の姿勢は、主権国家として適切とお考えですか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、拉致問題の解決に向けて、米国、韓国等の諸外国の理解と支持を得ることは極めて重要であると考えている。また、我が国としても、例えば、平成三十年二月九日に、安倍内閣総理大臣から北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長に対して、全ての拉致被害者の帰国を含め、拉致問題の解決を強く申し入れたほか、在中華人民共和国日本国大使館を通じて、北朝鮮に対し、拉致問題の解決を強く申し入れてきているところである。

三について

 政府としては、「拉致問題の解決に向けた方針と具体的施策」(平成二十五年一月二十五日拉致問題対策本部決定)に基づき、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くし、また、拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引渡しを引き続き追求していく考えである。

四について

 北朝鮮との関係に関する政府の方針は、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、日朝国交正常化を実現していくというものである。これ以上の詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

五について

 御指摘の「北朝鮮の言動」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、日朝平壌宣言において確認された事項が誠実に実施されることが重要であると考えており、北朝鮮に対し、引き続き、日朝双方の首脳の議論の結果として日朝関係の今後の在り方を記した同宣言を遵守するよう求めていく考えである。また、政府としては、御指摘のいわゆる「ストックホルム合意」を破棄する考えはなく、同合意に基づき、拉致問題を含む日本人に関する全ての問題の解決を目指す考えである。