質問主意書

第197回国会(臨時会)

質問主意書


質問第三七号

質問主意書に対する内閣の答弁の在り方に関する第三回質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三十年十二月三日

吉川 沙織   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   質問主意書に対する内閣の答弁の在り方に関する第三回質問主意書

 私が平成三十年十月二十四日に提出した「質問主意書に対する内閣の答弁の在り方に関する質問主意書」(第百九十七回国会質問第一五号)に対する答弁(内閣参質一九七第一五号)及び平成三十年十一月十六日に提出した「質問主意書に対する内閣の答弁の在り方に関する再質問主意書」(第百九十七回国会質問第二五号)に対する答弁(内閣参質一九七第二五号)を踏まえ、改めて質問する。

一 内閣参質一九七第二五号の「三について」では、「国会法(中略)の規定等」及び「同法の規定等」の「等」は衆議院規則及び参議院規則の各規定である旨答弁している。

1 衆議院先例集(平成二十九年版)と参議院先例録(平成二十五年版)にそれぞれ掲載されている質問主意書に関する先例は、当該「等」に含まれるのか、明らかにされたい。
2 「衆議院議員長妻昭君提出質問主意書の答弁書作成等に関する質問に対する答弁書」(内閣衆質一七〇第三〇二号)で内閣が踏まえていると述べている「平成十六年八月及び平成十八年六月の衆議院議院運営委員会理事会における質問主意書制度に関する合意」(以下「衆議院の議運合意」という。)は、当該「等」に含まれるのか、明らかにされたい。

二 会期末以外の時期に提出された質問主意書については、原則として答弁を延期しない旨を内閣総務官室から各府省に伝えた事実はあるか明らかにされたい。

三 内閣衆質一七〇第三〇二号の「二及び三について」において、内閣は衆議院の議運合意を踏まえて答弁していることを明らかにしている。衆議院の議運合意以外に、内閣が質問主意書に対する答弁を行う際に踏まえている衆議院又は参議院の議院運営委員会理事会決定はあるか、明らかにされたい。なお、この質問は、質問主意書に対して内閣は何を踏まえて答弁しているのかという、内閣の運用について尋ねるものであって、「国会に関する事柄」を尋ねるものではない。

四 衆議院と参議院はそれぞれ独立しており、一議院の議院運営委員会理事会決定が他議院の運営を規律するものではないことは当然である。内閣は、参議院議員提出の質問主意書に対して、衆議院の議運合意を踏まえて答弁しているのか、明らかにされたい。

五 内閣が質問主意書に対する答弁を行う際に踏まえている参議院議院運営委員会理事会決定がないのであれば、会期末以外には答弁延期をほとんど行わないという、参議院議員提出の質問主意書に対する答弁に関する現在の内閣の運用は、国会法、参議院規則、参議院先例録掲載の先例及び参議院議院運営委員会理事会決定のいずれにも根拠はなく内閣が恣意的に行っているものである。また、参議院議員提出の質問主意書に対する答弁について内閣が衆議院の議運合意を踏まえた運用をしているとすれば、各議院の自律性を無視しているだけでなく、内閣の答弁義務を放棄しているに等しく、極めて不適当と断じざるを得ない。
 内閣は今後、参議院議員提出の質問主意書のうち、答弁にある程度の期間を要し、所定の期限までに答弁できない質問主意書に対しては、国会法第七十五条第二項後段の規定を尊重し、答弁延期をした上で確実に答弁することが強く期待されていると考えるが、見解を示されたい。

  右質問する。