質問主意書

第196回国会(常会)

答弁書


答弁書第一四二号

内閣参質一九六第一四二号
  平成三十年六月二十六日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員藤末健三君提出中九州地域の道路交通網の整備促進に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出中九州地域の道路交通網の整備促進に関する質問に対する答弁書

 近年、平成二十八年熊本地震をはじめとする自然災害が各地で発生しているところ、安全・安心な国土の構築は重要な課題であると認識している。お尋ねの「九州圏広域地方計画」においては、自然災害の発生リスクに対応した取組の推進が重要であるとした上で、「大規模な自然災害に備えるため、ネットワークの多重化・代替性確保等による災害に強い国土構造の構築に向けて取組を推進する」等とされており、また、基幹都市の高次都市機能相互の広域的な交流・連携を支える高速交通基盤の形成を目指し「東九州自動車道、九州横断自動車道延岡線、南九州西回り自動車道、西九州自動車道、中九州横断道路の高規格幹線道路等の必要な整備を図る」とされているところである。同計画に基づき、これまで必要な整備を図ってきており、今後とも、必要な取組を着実に進めてまいりたい。
 九州横断自動車道延岡線は、熊本県上益城郡御船町と宮崎県延岡市を結ぶ高速自動車国道であり、九州地方中央部を横断し、九州縦貫自動車道等と連結して高規格幹線道路ネットワークを形成し、熊本県と宮崎県の連携強化や災害に強い広域的なネットワークの構築等の観点から重要な道路であると認識している。
 九州横断自動車道延岡線のうち、嘉島ジャンクションから小池高山インターチェンジまでの区間は既に開通し、小池高山インターチェンジから矢部インターチェンジ(仮称)までの区間については、用地買収及び工事等を行っており、小池高山インターチェンジから北中島インターチェンジ(仮称)までの区間は平成三十年度の開通を予定しているが、その他の区間の具体的な完成予定時期については、今後の用地買収の状況や工事の進捗状況によることから、現段階において、明確にお示しすることは困難である。
 なお、一般国道二百十八号北方延岡道路は既に開通し、一般国道二百十八号五ヶ瀬高千穂道路については平成三十年度に事業着手し、一般国道二百十八号高千穂日之影道路(以下「高千穂日之影道路」という。)については、舗装工事等を行っており、高千穂日之影道路のうち末市交差点(仮称)から深角インターチェンジ(仮称)までの区間は平成三十年度の開通を予定しているが、その他の区間の具体的な完成予定時期については、今後の用地買収の状況や工事の進捗状況によることから、現段階において、明確にお示しすることは困難である。
 中九州横断道路は、大分県大分市と熊本県熊本市を結ぶ地域高規格道路であり、その間に位置する都市相互の連携を強化することによる広域的な生活圏の形成や観光を通じた地域振興、災害時の住民の避難や緊急物資の輸送等の観点から重要な道路であると認識している。
 中九州横断道路のうち、一般国道五十七号犬飼千歳道路及び一般国道五十七号千歳大野道路並びに一般国道五十七号大野竹田道路(以下「大野竹田道路」という。)のうち大野インターチェンジから朝地インターチェンジまでの区間は既に開通し、大野竹田道路のうち朝地インターチェンジから竹田インターチェンジ(仮称)までの区間については、舗装工事等を行っており、一般国道五十七号滝室坂道路については、用地買収及びトンネル工事等を行っており、大野竹田道路のうち朝地インターチェンジから竹田インターチェンジ(仮称)までの区間は平成三十年度の開通を予定しているが、その他の区間の具体的な完成予定時期については、今後の用地買収の状況や工事の進捗状況によることから、現段階において、明確にお示しすることは困難である。
 政府としては、九州横断自動車道延岡線及び中九州横断道路について、平成二十八年熊本地震からの一日も早い復旧・復興を図る観点も踏まえ、引き続き、その整備に努めてまいりたい。