質問主意書

第196回国会(常会)

答弁書


答弁書第四五号

内閣参質一九六第四五号
  平成三十年三月二十七日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員川田龍平君提出独立機関としての会計検査院に対する国民の信頼失墜に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出独立機関としての会計検査院に対する国民の信頼失墜に関する質問に対する答弁書

一、三及び五について

 お尋ねについては、平成三十年三月十六日の参議院予算委員会において、会計検査院の説明員から「今回の事態につきまして、会計検査院に対し厳しい御批判をいただいていることは十分に承知をしております。会計検査院といたしましては、人員や期間の制約の中で最大限の努力を払って、膨大な資料の収集や分析を行いつつ報告の取りまとめを行ってきたものであり、その中でよもや書類が書き換えられているとの思いには至らず、その文書自体の真正性の検証については必ずしも最優先事項とは位置付けられていなかったものでございます。いずれにいたしましても、厳しい御批判を受けていることにつきましてはこれを重く受け止め、会計検査院の検査について御理解いただけるように取り組んでいきたいというふうに考えております。」との答弁があったと承知している。

二について

 お尋ねの「今般の検査に際し国土交通省から提出されたものがドラフトである旨を財務省は会計検査院に説明したとのことだが、それは事実か明らかにされたい」については、財務省及び国土交通省が会計検査院に提出した、学校法人森友学園への大阪府豊中市野田町千五百一番所在の土地の管理処分に係る貸付決議書について、財務省近畿財務局において、国土交通省が提出したものがドラフトである旨の説明がなされていた。
 お尋ねの「財務省はどのような意図でそのような説明をしたのか明らかにされたい」については、現在、財務省において、決裁文書の書換えの事実について、全省を挙げて、職員への聞き取りや文書の確認等の調査を実施しているところであり、最終的に調査結果を踏まえる必要があるため、現時点でお答えすることは困難である。
 お尋ねの「「ドラフト」とはどのような意味であると会計検査院は理解したのか、政府の把握するところを明らかにされたい」については、内閣に対し独立の地位を有する会計検査院が、会計検査の過程において、財務省が行った説明をどのように理解したのかについては、政府としてお答えする立場にない。
 お尋ねの「会計検査に際し今般の検査と同じ意味の「ドラフト」を提出した例はあるのか明らかにされたい」については、その趣旨が明らかではないため、お答えすることは困難である。

四について

 内閣に対し独立の地位を有する会計検査院の会計検査について、政府としてお答えする立場にない。また、お尋ねの「会計検査院の見解」について、政府として把握しているところはない。

六について

 お尋ねについては、平成三十年三月二十日の参議院予算委員会において、河戸会計検査院長から「昨年十一月に国会へ提出いたしました報告書につきましては、各種の資料や説明に基づいて検査を実施しており、今回書き換えられていたことが明らかとなった決裁文書のみに基づいて記述したものではございませんが、今般、決裁文書に関する問題が明らかになりましたことなどから、決裁文書の書換えに至る経緯及びその内容を確認するなどして、報告書の記述についても改めて検討してまいりたいと考えております。」との答弁があったと承知している。