質問主意書

第196回国会(常会)

答弁書


答弁書第二四号

内閣参質一九六第二四号
  平成三十年三月二日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員川田龍平君提出生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に示された後発医薬品の使用原則化とバイオ後続品の品質に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案に示された後発医薬品の使用原則化とバイオ後続品の品質に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「バイオシミラー」が、先発医薬品(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条の四第一項各号に掲げる医薬品(以下「新医薬品等」という。)並びに新医薬品等に係る同法第十四条又は第十九条の二の規定による製造販売の承認(以下「製造販売の承認」という。)を受けた者が当該製造販売の承認を受けた医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能及び効果(以下「有効成分等」という。)が同一であって形状、有効成分の含量又は有効成分以外の成分若しくはその含量が異なる医薬品に係る製造販売の承認を受けた場合における当該医薬品をいう。)であってバイオテクノロジーを応用して製造したものと有効成分等が同一性を有する医薬品として製造販売の承認を受けた医薬品であって、バイオテクノロジーを応用して製造したものを指すとするならば、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三十四条第三項に規定する後発医薬品(以下「後発医薬品」という。)は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条又は第十九条の二の規定による製造販売の承認を受けた医薬品のうち、同法第十四条の四第一項各号に掲げる医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能及び効果が同一性を有すると認められたものであつて厚生労働省令で定めるもの」と規定されていることから、御指摘の「バイオシミラー」は、定義上、後発医薬品に該当する。

二及び三について

 お尋ねの「これらの使用にあたっても別に扱う」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、御指摘の「バイオシミラー」を含め、医薬品の製造販売をしようとする者は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の規定に基づき、当該医薬品の品質、有効性及び安全性に関する事項の審査等を受けた上で、当該医薬品に係る製造販売の承認を受けなければならないとされているところ、審査に必要な資料、審査方法等は医薬品の種類等により異なるため、承認申請に当たって承認申請書に添付すべき資料等は医薬品の種類等により異なっている。バイオテクノロジーを応用して製造した医薬品(以下「バイオ医薬品」という。)は、バイオ医薬品以外の医薬品と比較して複雑な構造、生物活性等の特性を有していることから、御指摘の「バイオシミラー」については、バイオ医薬品以外の後発医薬品とは異なり、バイオ後続品の品質・安全性・有効性確保のための指針(平成二十一年三月四日付け薬食審査発第〇三〇四〇〇七号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知別添)に沿った審査が行われているものである。

四について

 一についてでお答えしたとおり、「バイオシミラー」は後発医薬品に該当するものであり、平成三十年二月九日に閣議決定し、今国会に提出した生活困窮者等の自立を促進するための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案(以下「改正法案」という。)において、現物給付によって行う医療扶助のうち、医療を担当する医師又は歯科医師が医学的知見に基づき後発医薬品を使用することができると認めたものについては、「原則として、後発医薬品によりその給付を行うものとする」ことを生活保護法に規定している。

五について

 改正法案においては、生活保護法第三十四条第三項において、「医師又は歯科医師が医学的知見に基づき後発医薬品(中略)を使用することができると認めたものについては、原則として、後発医薬品によりその給付を行うものとする」と規定している。