質問主意書

第196回国会(常会)

答弁書


答弁書第二号

内閣参質一九六第二号
  平成三十年一月三十日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員有田芳生君提出日本の沿岸に漂着した漁船等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員有田芳生君提出日本の沿岸に漂着した漁船等に関する質問に対する答弁書

一から四までについて

 お尋ねの「漁船等」の意味するところが必ずしも明らかではないが、海上保安庁が、平成二十五年から平成二十九年までの間に、朝鮮半島からのものと思われる漂流・漂着木造船等を確認した件数は、平成二十五年が八十件、平成二十六年が六十五件、平成二十七年が四十五件、平成二十八年が六十六件、平成二十九年が百四件である。同庁等は、平成二十九年に、朝鮮半島からのものと思われる漂流・漂着木造船等について、お尋ねの「海上に出た目的、遭難した際の状況」をその生存している船長等から聴取しており、それらの船長等は、いずれも、当該漂流・漂着木造船等は北朝鮮からのものであり、漁業のために北朝鮮を出港した旨述べている。

五について

 お尋ねの「漁船等」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十五年から平成二十九年までの間に、海上保安庁が確認した朝鮮半島からのものと思われる漂流・漂着木造船等や当該漂流・漂着木造船等から発見した遺体からは、お尋ねの「北朝鮮の工作船や工作員であると判断できる形跡」は確認していない。

六について

 お尋ねの「違法操業」について、在中華人民共和国日本国大使館を通じて、北朝鮮側に対して厳重に抗議を行っているところである。これ以上の詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

七について

 お尋ねの「漁船等」及び「遭難により亡くなった」の意味するところが必ずしも明らかではないが、海上保安庁が、平成二十五年から平成二十九年までの間に、朝鮮半島からのものと思われる漂流・漂着木造船等から発見した遺体は、平成二十五年が四体、平成二十六年が零体、平成二十七年が二十七体、平成二十八年が十一体、平成二十九年が三十五体である。これらの遺体については、一般に、市町村において対応されているものと承知している。