質問主意書

第195回国会(特別会)

答弁書


答弁書第五五号

内閣参質一九五第五五号
  平成二十九年十二月十九日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出HIV感染症を減少させるための医療政策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出HIV感染症を減少させるための医療政策に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「「90―90―90」の有効性」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国連合同エイズ計画は、二千三十年までに世界的な後天性免疫不全症候群(以下「エイズ」という。)の流行を止めるためには、二千二十年までに御指摘の「90―90―90」の目標を達成することが有効であるとしていると承知している。

二について

 平成二十九年三月二十日に「PLOS ONE」に掲載された論文「The HIV care cascade:Japanese perspectives」によれば、エイズの病原体(以下「HIV」という。)の感染者のうち、我が国において自らのHIV感染を知っているものの割合は八十五・六パーセントであり、そのうちHIV感染症に対する治療を受けているものの割合は八十二・八パーセントであり、そのうち体内のウイルス量を低く抑える状態を実現しているものの割合は九十九・一パーセントであると承知している。

三について

 御指摘の「将来の医療費削減」については様々な要因が影響すると考えられることから、お尋ねについて一概にお答えすることは困難であるが、HIV抗体検査(HIVの検査をいう。)の受検率の更なる向上は重要であると認識している。