質問主意書

第195回国会(特別会)

質問主意書


質問第三三号

沖縄県宜野座村城原区における米軍機による騒音、粉塵等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年十二月六日

糸数 慶子   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   沖縄県宜野座村城原区における米軍機による騒音、粉塵等に関する質問主意書

 沖縄県宜野座村城原区(崎濱秀正区長)は本年十一月二十九日、防衛省沖縄防衛局(中嶋浩一郎局長)に対し、「米軍MV二二オスプレイによる夜間飛行及び騒音・粉塵被害並びに着陸帯ファルコン撤去に関する抗議」(以下「本件抗議」という。)を行い、着陸帯ファルコンを撤去すること、米軍機による城原地域周辺での飛行訓練を行わないことを要請している。
 城原区に限らず、軍事訓練等が行われる米軍基地を抱え、あるいは隣接する全ての沖縄県の自治体は、米軍の昼夜を問わない軍事訓練等に脅え、生命、財産の危険にさらされている。米軍機の飛行等による筆舌に尽くし難い爆音、オスプレイの離着陸等による粉塵は、地域住民の健康を害し、極めて多大な精神的苦痛を与えており、日本国憲法第二十五条に規定する生存権「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」を脅かしていると言わざるを得ない。よって、以下、質問する。

一 本件抗議に対する政府の見解を示されたい。

二 本件抗議では、米軍施設キャンプ・ハンセン内の着陸帯ファルコンの撤去を求めているが、これに対する政府の見解を示されたい。

三 本件抗議では、城原地域周辺での米軍機の飛行訓練の中止を求めているが、これに対する政府の見解を示されたい。

四 政府は城原区の一連の抗議に対し、どのような措置を行い、米軍にどのような内容の申し入れ等を行ったのか、時系列で示されたい。

五 政府は城原区における米軍機の騒音の実態を把握しているか。把握しているのであれば、直近の三年間で九十デシベル以上の騒音が発生した日時を明らかにされたい。把握していないのであれば、その理由を示されたい。

六 着陸帯ファルコンからの粉塵について政府は実態調査を行ったことがあるか。行ったことがあるのであれば、当該調査の内容と結果を明らかにしたうえで、当該粉塵に対する見解を示されたい。

七 日本国憲法第二十五条の趣旨について政府の見解を示されたい。

八 一般論として、住居近辺の米軍基地に駐在する米軍機の爆音及び米軍機が発生させる粉塵に日々曝される生活を強いられる状況は、日本国憲法第二十五条に規定する生存権が保障されていると言えるのか、政府の見解を示されたい。

九 城原区の住民は、米軍機の爆音及び着陸帯ファルコンからの粉塵に日々曝されているが、そのような状況でも、日本国憲法第二十五条に規定する生存権を享受していると言えるのか、政府の見解を示されたい。

  右質問する。