質問主意書

第194回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二五号

北朝鮮を巡る緊迫した情勢下で衆議院を解散すべきではないことに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年九月二十八日

小西 洋之   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   北朝鮮を巡る緊迫した情勢下で衆議院を解散すべきではないことに関する質問主意書

一 安倍総理又は安倍内閣は、安倍総理による本年九月二十五日の会見の時点で、「緊迫する北朝鮮情勢」が既に我が国の国難になっているという認識であったのか、あるいは、将来に国難になるという認識であったのか、明確に示されたい。

二 安倍総理は本年九月二十五日の会見において、「政府として、いついかなるときであろうとも危機管理に全力を尽くし、国民の生命と財産を守り抜く。もとより当然のことであります。」と述べているが、解散により衆議院は特別会が召集されるまで存在しなくなってしまうところ、安倍内閣は、今後の北朝鮮情勢下において国民の生命と国益を守り抜くために衆議院の立法府としての機能は特別会が召集されるまでの間は一切不要であると考えているのか。あるいは、何らかの必要性を認めつつも、やむを得ず解散をするのか。安倍内閣の見解を示されたい。

三 安倍総理は本年九月二十五日の会見において、「政府として、いついかなるときであろうとも危機管理に全力を尽くし、国民の生命と財産を守り抜く。もとより当然のことであります。」と述べているが、もし仮に、衆議院が解散され特別会が召集されるまでの間に、北朝鮮を巡って武力攻撃や武力行使などの安全保障上の有事が勃発し、それに対処するために何らかの法律による立法措置が必要となった場合は、安倍内閣は参議院の緊急集会を求める意思があるのか。

四 安倍総理は本年九月二十五日の会見において、「他方、民主主義の原点である選挙が、北朝鮮の脅かしによって左右されるようなことがあってはなりません。むしろ私は、こういう時期にこそ選挙を行うことによって、この北朝鮮問題への対応について国民の皆さんに問いたいと思います。」と述べているが、解散により衆議院が一時期存在しなくなるリスクを犯してまで、どうしても総選挙を行わなければならない理由について示されたい。

五 仮に、安倍内閣の国難突破解散による国会閉会中に、北朝鮮を巡って武力攻撃や武力行使などの安全保障上の有事が勃発し、それに対処するための国会監督の下の行政上の措置や必要とされる法律による立法措置を適切に行うことができず、国民の生命や国益に侵害が生じた場合は、安倍内閣はいかなる責任を取る決意があるのか。内閣総辞職の有無を含めて明確に示されたい。

六 北朝鮮を巡る現在及び将来の緊迫した情勢下において、内閣が衆議院を解散し、国会を閉会とすることこそ国難の要因になることはないのか。安倍内閣の見解を示されたい。

  右質問する。