質問主意書

第194回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二号

北朝鮮による核・ミサイル問題と政府の対応に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年九月二十八日

有田 芳生   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   北朝鮮による核・ミサイル問題と政府の対応に関する質問主意書

 北朝鮮の核開発と実験・ミサイル開発と発射は、北東アジアと世界の平和に対して、深刻な脅威をもたらしています。日本は国連の経済制裁決議を支持、履行するとともに、独自の対応が求められています。国民に冷静な対応を求めるため、政府の対応について質問します。

一 本年八月二十九日午前六時二十四分、安倍首相は「北朝鮮による弾道ミサイル発射事案についての会見」を報道各社に向けて行いました。首相はそこで「我が国に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し」と語っています。政府は八月二十九日の北朝鮮による弾道ミサイルは「我が国に発射」されたものと認識していますか。

二 北朝鮮は本年九月十五日にも「火星12」とみられる弾道ミサイルを発射しました。政府は襟裳岬東約二千二百キロの太平洋上に落下したと発表しました。この弾道ミサイルはたしかに日本上空を通過しているのですが、最高高度は約八百キロと推定されています。政府は宇宙空間についてどんな定義を採用していますか。九月十五日に北朝鮮によって発射された弾道ミサイルについて、宇宙空間の定義と「襟裳岬東」に落下したとする表現との関連をお示しください。

三 前記一及び二の弾道ミサイル発射を受けた「Jアラート」の送信対象地域は北海道から長野県まで六百十七市町村に及んでいます。これらの地域を送信対象としたことの根拠をお示しください。さらにはミサイル軌道からもっとも遠い長野県川上村にも「Jアラート」は送信されましたが、川上村の隣接自治体は送信対象になっていません。政府はこの事態をどう認識していますか。川上村は送信対象であるのに隣接自治体は送信対象ではないことの根拠をお示しください。

四 「Jアラート」をきっかけにして休校になった学校もあれば、列車運行を一時停止した鉄道会社もあります。政府は学校や鉄道会社をはじめとする輸送機関に対して、「Jアラート」が送信された場合における何らかの対応マニュアルを提示していますか。さらにテレビ各局に対して「Jアラート」が送信された場合の画面表示についての指針を提示していますか。指針を提示しているのならどういう内容であるのか、提示していないならこれから指針の作成・提示を検討するのか、いつまでに検討するのかをお示しください。

  右質問する。