質問主意書

第193回国会(常会)

質問主意書


質問第一五一号

教育現場における統制の強化に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年六月十五日

藤末 健三   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   教育現場における統制の強化に関する質問主意書

 近年、政治や行政による教育現場への介入の強化と見られる施策が進められている。例えば、大阪府では、平成二十四年に教育への知事の関与が明記された「大阪府教育行政基本条例」や、同じ内容の職務命令に三回違反した場合に原則免職となる「大阪府職員基本条例」が制定され、君が代の起立斉唱の職務命令に違反したとして、既に多くの教職員が懲戒処分を受けており、今後職務命令違反を繰り返した場合、免職等の重い処分を科せられるおそれがある。
 また、平成二十八年から公立学校の教職員に対する人事評価制度の導入が法律上義務付けられたが、首長、教育長、校長等、組織の上に立つ者の意向により、公平性・客観性を欠く評価や処分が下されることになれば、個々の教職員の思想、信条の自由等を制約することになりかねない。
 以上の状況を踏まえ、以下質問する。

一 政治や行政による教育現場への介入が強化されている状況に関し、政府として各地方自治体や教育現場の現状を把握しているのか。

二 教育の政治的中立性を確保するためには、政治や行政による教育現場への介入は抑制的であるべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。