質問主意書

第193回国会(常会)

質問主意書


質問第一三四号

米海兵隊のキャンプ・ハンセンにおける最新兵器の訓練及び流弾事件に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年六月十三日

糸数 慶子   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   米海兵隊のキャンプ・ハンセンにおける最新兵器の訓練及び流弾事件に関する質問主意書

 沖縄県の地元紙である沖縄タイムスは、平成二十九年五月二十九日付紙面において、「米最新兵器 県内で訓練」との見出しで、米海兵隊が無人機やロボットなど戦闘地の最前線に投入する最新兵器の実用性を試験する実験部隊をキャンプ・ハンセンに配備した旨報じた。
 当該報道は、当該実験部隊について、「第一海兵師団の第五海兵連隊第三大隊(カリフォルニア州ペンデルトン海兵航空基地所属)の通称「ダーク・ホース」」であり、「カリフォルニア州トゥエンティーナインパームス地対戦闘センターやペンデルトン海兵航空基地で、小型無人航空機システムや特殊作戦用バギー、M2HB型12・7ミリ重機関銃を搭載した小型キャタピラ輸送車、コンピューター制御の支援ロボット、スマートフォン型の最新通信機器など、ハイテク搭載の次世代装備品の実用性を実験している」と詳細に報じている。
 当該報道を受け、沖縄県や地元自治体の金武町、宜野座村、名護市は、米軍側に対し当該実験部隊の訓練の情報を開示するよう求めている。
 一方、平成二十九年四月、沖縄県恩納村のキャンプ・ハンセン内の安富祖ダム工事現場で、実弾戦闘訓練等によるとみられる流弾が見つかる事件(以下「流弾事件」という。)が起き、キャンプ・ハンセンの周辺住民は不安を募らせている。
 キャンプ・ハンセンへの新たな実験部隊の配備及び同部隊の訓練は、米軍基地の機能強化と戦闘訓練等の激化につながり、沖縄県民のいのちとくらしを脅かすものである。
 よって、以下、質問する。

一 日本政府は、米海兵隊が前記実験部隊をキャンプ・ハンセンに配備したことを承知しているか。承知しているのであれば、いつ、どのような形で承知したのか明らかにするとともに、「沖縄県民の安全確保」の観点からの見解を示されたい。併せて、当該実験部隊の配備日時、部隊名称、要員、装備、訓練の内容について、日本政府が承知しているところを明らかにされたい。

二 米海兵隊がキャンプ・ハンセンで行った、実弾を使用した戦闘訓練やヘリコプターによる物資の吊り下げ訓練について、直近の日時及び訓練の内容を日本政府が承知している範囲で明らかにされたい。

三 沖縄県や恩納村が米軍側に求めている流弾事件の原因究明や再発防止策等について、米軍側への立ち入り調査や米軍側との交渉等、日本政府の対応を時系列で明らかにされたい。

  右質問する。