質問主意書

第193回国会(常会)

質問主意書


質問第一二八号

拉致問題に対する政府方針の二面性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年六月八日

有田 芳生   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   拉致問題に対する政府方針の二面性に関する質問主意書

 拉致問題に対する政府の方針について質問いたします。

一 私が、平成二十九年一月二十日付けで提出した「政府の「拉致問題が最優先課題」とする姿勢に関する質問主意書」(第百九十三回国会質問第七号。以下「質問第七号」とする)に対する答弁書(内閣参質一九三第七号。以下「答弁書第七号」とする)を起案した省庁はどこですか、具体的にお答えください。

二 中山恭子参議院議員が、同年三月十日付けで提出した「政府の拉致被害者救出に向けた施策に関する質問主意書」(第百九十三回国会質問第五〇号。以下「質問第五〇号」とする)に対する答弁書(内閣参質一九三第五〇号。以下「答弁書第五〇号」とする)を起案した省庁はどこですか、具体的にお答えください。

三 私が、同年五月十五日付けで提出した「北朝鮮との関係に関する政府方針に関する質問主意書」(第百九十三回国会質問第一〇九号。以下「質問第一〇九号」とする)に対する答弁書(内閣参質一九三第一〇九号。以下「答弁書第一〇九号」とする)を起案した省庁はどこですか、具体的にお答えください。

四 質問第七号、質問第五〇号及び質問第一〇九号はそれぞれ、政府が最優先で取り組んでいるのは拉致問題であるかと、政府の見解を質しています。
 これに対して、政府は、答弁書第七号において「「ストックホルム合意」に基づき、拉致問題をはじめとする日本人に関する全ての問題の解決に向け全力を尽くしている」、答弁書第一〇九号において「「ストックホルム合意」に基づき、日本人に関する全ての問題の解決に向け全力を尽くしている」と答えていますが、答弁書第五〇号においては「全ての拉致被害者の一刻も早い帰国の実現等に向けて最優先で取り組んでいるところである」と答えています。
 拉致問題に対する政府の方針を明確に示している答弁書は、これら三本の答弁書のうちどれですか、具体的にお答えください。

五 答弁書第一〇九号と答弁書第五〇号とでは、政府の拉致問題に関する見解が異なっています。答弁書第五〇号より後に閣議決定された答弁書第一〇九号は、答弁書第五〇号の答弁内容を否定または修正したものと理解してよろしいですか。あわせて、政府の拉致問題に関する見解は、後から閣議決定された答弁書第一〇九号であると理解してよろしいですか。

六 政府の拉致問題に関する見解は、今国会中に二転三転しています。これは、政府内で関係省庁間の見解が統一されていない結果であり、私は閣内不一致と認識するものです。政府内で関係省庁間に拉致問題に対する見解の相違や意見の対立があるのですか、明確にお答えください。

  右質問する。