質問主意書

第193回国会(常会)

質問主意書


質問第九八号

米国の空母カール・ビンソン打撃群の派遣と国際連合憲章の関係等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年五月二日

小西 洋之   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   米国の空母カール・ビンソン打撃群の派遣と国際連合憲章の関係等に関する質問主意書

一 米軍の空母カール・ビンソンの朝鮮半島の近海に向けた派遣について、米国トランプ大統領は平成二十九年四月十一日に「米国は無敵艦隊を送り込んでいる」旨を報道機関に述べ、ハリス米太平洋軍司令官は同年四月二十六日、「空母カール・ビンソンはフィリピン海を航行中で、必要となれば北朝鮮を二時間で攻撃できる位置にある」旨を米国議会で明らかにしたところである。これらの米国政府要人の発言等を踏まえると、この度の空母カール・ビンソンの派遣行為は、「国際の平和及び安全を維持すること。そのために、(中略)平和を破壊するに至る虞のある国際的の紛争又は事態の調整または解決を平和的手段によって且つ正義及び国際法の原則に従って実現すること」と定める国際連合憲章第一条の趣旨に違反するものと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 前記一に関し、この度の空母カール・ビンソンの派遣行為は、「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない」と定める国際連合憲章第二条第四項の規定に違反する行為であると考えるが、政府の見解を示されたい。

三 前記一及び二に関し、自衛隊は米軍の空母カール・ビンソンと平成二十九年四月二十三日以降に共同訓練を行っているが、国際法違反を犯している他国の軍隊と共同訓練を実施することは「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」と定める憲法第九十八条第二項に違反するのではないか。

四 一般論として、国連憲章に違反する行動を行っている外国の軍隊と自衛隊が共同訓練を行う場合は、自衛隊の当該行動に国際法違反の問題及び憲法第九十八条違反の問題は生じないのか、政府の見解を示されたい。

五 一般論として、国連憲章に違反する行動を行っている外国の軍隊の部隊に補給を行う当該軍隊に所属する艦船を自衛隊が自衛隊法第九十五条の二に基づき防護する場合は、自衛隊の当該行動に国際法違反の問題及び憲法第九十八条違反の問題は生じないのか、政府の見解を示されたい。

六 米国が空母カール・ビンソン打撃群等を用いて行っている北朝鮮に対する武力による威嚇に依らずに北朝鮮の核兵器及びミサイル開発を阻止する方法について、安倍政権に何らかの具体的構想は存在しないのか、政府の見解を示されたい。

  右質問する。