質問主意書

第193回国会(常会)

質問主意書


質問第三二号

オスプレイの危険性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十九年二月十六日

福島 みずほ   


       参議院議長 伊達 忠一 殿



   オスプレイの危険性に関する質問主意書

 二〇一六年十二月十三日に、米海兵隊普天間基地所属のオスプレイ一機が沖縄県名護市安部の海岸に墜落した。
 この件について、「週刊金曜日」(二〇一七年二月三日号、十日号)は、「漂着したフライトマニュアルから浮かび上がる秘密」などという記事を、また「琉球新報」(二月四日付け)は「オスプレイ事故、大惨事想定 米軍が確認書、対応手順判明」との記事を、さらに「しんぶん赤旗」(二月六日付け)は、「昨年12月オスプレイ墜落 乗員行方不明か」と題した記事を報道している。
 このオスプレイの墜落に関して、その危険性を含めて次の通り質問をする。

一 墜落したオスプレイの乗員数と行方不明者の有無について明らかにされたい。

二 日本政府が所持している、オスプレイの機内に搭載されているものと同じフライトマニュアルまたは運用規程手順書について、すべての型番とその概要を明示されたい。

三 記事によると、墜落したオスプレイのフライトマニュアルには、「After the hose has been cut from the tanker, it may whip back into the proprotor and result in catastrophic damage.」との記載があるとのことだが、そのような記載が墜落したオスプレイ以外のオスプレイのフライトマニュアルにもあるのか、明らかにされたい。

四 オスプレイのフライトマニュアルには、空中給油中の「CAUTION」または「WARNING」事項について、前記三の記載の他にどのような記載があるか。そのすべてについて、原文と日本語訳を示されたい。

五 今回の墜落事故の原因についての現時点での調査の進捗状況と、事故調査が完了する時期について明らかにされたい。

六 政府は、現時点で今回の墜落事故の原因をどのように把握し、何が原因である可能性が高いと考えているか見解を示されたい。

七 前記六の墜落事故の原因は、前記四の空中給油中の「CAUTION」または「WARNING」事項についての記載のうち何に該当するか明らかにされたい。

八 今回の墜落事故の調査完了を待たずに、米軍がオスプレイへの空中給油を再開したことを不安視する国民は多い。日本政府はオスプレイの安全性をどのように確認したのか詳細に説明されたい。

九 墜落したオスプレイに給油した給油機は、海兵隊所属のKC130ではなく、空軍所属のMC130であるという理解でよいか。

十 海兵隊所属のオスプレイになぜ空軍所属のMC130が給油していたのか、その理由について承知しているところを示されたい。

十一 現在、沖縄県内でオスプレイの低空飛行訓練、夜間飛行訓練や、オスプレイによるつり下げ訓練等が実施されていると理解しているが、二〇一六年一月から二〇一七年一月までに沖縄県内で行われたオスプレイの低空飛行訓練、夜間飛行訓練や、オスプレイによるつり下げ訓練の実施回数を月別に示されたい。

十二 空中給油中の事故が想定されているオスプレイについて、飛行の安全性を高めるために日本政府としてどのような対策を米国政府に求めているか明らかにされたい。

  右質問する。