質問主意書

第190回国会(常会)

質問主意書


質問第一六一号

温室効果ガスの排出削減に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十八年六月一日

水野 賢一   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   温室効果ガスの排出削減に関する質問主意書

 政府は日本の温室効果ガスの排出削減の中期目標として二〇三〇年度において二〇一三年度比で二十六%減にする方針を掲げている。一方で長期目標に関しては本年五月に閣議決定した「地球温暖化対策計画」では「二〇五〇年までに八十%の温室効果ガスの排出削減を目指す」とあるが、何年度比でという基準年は明示されてはいない。
 基準年を一九九〇年にするのか、二〇〇五年にするのか、それとも現時点にするのかといった問題は、これまでも温暖化に関する国際交渉などにおいて大きな焦点であった。それにも関わらず、長期目標の基準年に関しては曖昧な表記になっているとの印象を受ける。
 そこで以下について質問をする。

一 二〇五〇年までに八十%削減を目指すという長期目標は何年に比べてのことを言っているのか。

二 「地球温暖化対策計画」では二〇一五年六月のG7サミットの首脳宣言における二〇一〇年比で四十%から七十%の幅の上方の削減といった表現を引用しているが、これは日本としての長期目標の基準年は二〇一〇年ということを意味しているのか。

三 基準年が違ってくれば八十%削減した際の排出量も当然変わってくるはずである。基準年を一九九〇年とした場合、二〇〇五年とした場合、二〇一〇年とした場合、二〇一三年とした場合のそれぞれにおいて八十%削減の場合に許容される排出量が何トンであるのかを具体的に明らかにされたい。

  右質問する。