質問主意書

第190回国会(常会)

質問主意書


質問第七二号

北朝鮮の「特別調査委員会」解体宣言等に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十八年三月三日

有田 芳生   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   北朝鮮の「特別調査委員会」解体宣言等に関する再質問主意書

 「北朝鮮の「特別調査委員会」解体宣言等に関する質問主意書」(第百九十回国会質問第五九号。以下「質問主意書」とする)に対する答弁書(内閣参質一九〇第五九号。以下「答弁書」とする)が二月二十六日付けで送付されてきました。しかしそこには被害者あるいは当事者家族に対して不誠実きわまりない内容があるので、再び質問します。
 質問主意書の質問六は、拉致被害者家族会だけでなく、日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者及び行方不明者の関係者にも政府の取り組みを説明したのかという問いです。二月八日に加藤拉致問題担当大臣は、拉致被害者家族会と面会し、日本独自の対北朝鮮措置等、政府の取り組みを直接に説明しています。一方、答弁書六には「二月十日の記者会見において、菅内閣官房長官が国民に対して説明している」とあります。政府はこの官房長官の説明がどのメディアでどのように報道されたと認識していますか、具体的に示して下さい。さらに官房長官の二月十日の記者会見があったから日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者及び行方不明者の関係者に自動的に伝わるとお思いですか、そうだとする答弁でしたらその根拠をお示し下さい。拉致被害者家族会には直接の説明をしても、日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者及び行方不明者の関係者に直接の説明をしない理由は何ですか。質問主意書の質問六は加藤拉致問題担当大臣による家族会への説明に関して「政府は拉致被害者家族会以外にも政府の取り組みを説明したのでしょうか。説明をしたのなら、それは家族会以外のどのような人たちでしょうか」ときわめて具体的です。「国民」一般について問うているのではありません。被害当事者たちはこうした無機質で詭弁に満ちた答弁に怒り、呆れています。この答弁部分を担当したのは、官邸ですか、拉致問題対策本部ですか、それとも別の部署でしょうか、具体的にお答えください。政府の誠実な答弁を求めます。

  右質問する。