質問主意書

第189回国会(常会)

答弁書


答弁書第三二四号

内閣参質一八九第三二四号
  平成二十七年十月六日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員山本太郎君提出米軍の国際法違反・戦争犯罪に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員山本太郎君提出米軍の国際法違反・戦争犯罪に関する質問に対する答弁書

一について

 政府としては、広島及び長崎に対する原子爆弾の投下は、極めて広い範囲にその害が及ぶ人道上極めて遺憾な事態を生じさせたものと認識している。また、政府としては、かねてから明らかにしてきたとおり、核兵器の使用は、その絶大な破壊力、殺傷力のゆえに、国際法の思想的基盤にある人道主義の精神に合致しないと考えている。

二について

 お尋ねの「日本全国への空襲・無差別爆撃」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかではないが、当時の状況については様々な見方があり、「東京大空襲」は、当時の国際法に違反して行われたとは言い切れないが、国際法の根底にある基本思想の一たる人道主義に合致しないものであったと考える。

三及び四について

 お尋ねについては、仮定の質問であり、お答えすることは差し控えたいが、一般論として申し上げれば、自衛隊が活動をするに当たって、国際法を遵守し、国際法上違法な行為に対する支援を行わないことは当然である。また、自衛隊が支援対象としている外国の行為が国際法上合法な行為であっても、当該外国がそれとは別に国際法に違反する行為を行っていると認められる場合には、個別具体的な状況に応じ、例えば違反行為が国家の意思に基づき組織的に行われているか等の種々の要素を考慮した上で、対応を判断することとなる。