質問主意書

第189回国会(常会)

答弁書


答弁書第一七三号

内閣参質一八九第一七三号
  平成二十七年六月二十六日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員藤末健三君提出株式会社日本証券クリアリング機構の情報システム等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出株式会社日本証券クリアリング機構の情報システム等に関する質問に対する答弁書

一について

 株式会社日本証券クリアリング機構(以下「JSCC」という。)を含めた金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第二十九項に規定する金融商品取引清算機関(以下「清算機関」という。)に対する監督に当たっては、金融庁において、平成二十七年四月に「清算・振替機関等向けの総合的な監督指針」を公表している。その上で、内外の金融資本市場をめぐる情勢の変化に対応した機能強化の観点も踏まえ、清算機関の業務の健全かつ適切な運営を確保し、もって、我が国の金融機能の安定の確保及び投資者等の保護を図ることに留意しており、こうしたことが、我が国金融資本市場の国際競争力強化にも資すると考えている。

二について

 JSCCにおけるシステム基盤の強化に向けた取組については、JSCCとの定期的・継続的な意見交換等やJSCCから提供される情報の分析等を通じ、その状況を把握している。
 JSCCを含めた清算機関のシステムは、清算等のために不可欠な市場の基盤そのものであることから、新たな金融商品の発生など、金融資本市場をめぐる情勢の変化に対応するとともに、清算機関において適切なシステムリスク管理態勢の構築がなされていることが重要であると考えており、監督・検査に当たっては、こうした点に留意している。

三について

 JSCCのシステムの機能や改修の実態については、JSCCとの定期的・継続的な意見交換等やJSCCから提供される情報の分析等を通じ、その状況を把握している。
 また、JSCCのシステムの企画・開発・運用管理については、経営戦略の一環としてシステム戦略方針を明確にした上で、中長期の開発計画を策定するとともに、現行システムに内在するリスクを継続的に洗い出し、その維持・改善のための投資を計画的に行うこと等を求めている。