質問主意書

第189回国会(常会)

答弁書


答弁書第一五〇号

内閣参質一八九第一五〇号
  平成二十七年六月十二日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員江口克彦君提出年金積立金を活用した奨学金制度の創設に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員江口克彦君提出年金積立金を活用した奨学金制度の創設に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 お尋ねの年金積立金を活用した奨学金制度の創設については、御指摘の社会保障国民会議第一分科会が取りまとめた「第一分科会(所得確保・保障(雇用・年金))中間とりまとめ」において「若者層の現行制度に対する世代間格差感に配慮する」ために「検討に値する」事項の一例として示されていたが、社会保障国民会議が平成二十年六月十九日に取りまとめた「社会保障国民会議 中間報告」及び同年十一月四日に取りまとめた「社会保障国民会議 最終報告」においては言及がなされなかったことから、その後、検討は行っておらず、当該制度を創設した場合のメリット及びデメリット等についてお答えすることは困難である。
 なお、年金積立金の運用は、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第七十九条の二及び国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第七十五条の規定において、専ら被保険者の利益のために、長期的な観点から、安全かつ効率的に行うことにより、将来にわたって、年金事業の運営の安定に資することを目的として行うものとされており、このような点に留意する必要があると考える。いずれにせよ、意欲と能力のある学生等が経済的理由により修学を断念することがないよう、今後とも支援に努めてまいりたい。

三について

 文部科学省において把握している限りでは、お尋ねのような事例があるとは承知していない。