質問主意書

第189回国会(常会)

答弁書


答弁書第六三号

内閣参質一八九第六三号
  平成二十七年三月十三日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員川田龍平君提出J―ADNI研究に関する第三者調査委員会の報告書に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出J―ADNI研究に関する第三者調査委員会の報告書に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねのプロトコル逸脱例のデータの取扱いについては、研究の実施機関が当該研究の目的、内容等を勘案して個別に判断すべきものと考えている。なお、J―ADNI研究に関する第三者調査委員会(以下「第三者調査委員会」という。)の報告書(以下「本件報告書」という。)においては、米国において類似の研究を実施する者並びに一般社団法人日本神経学会、日本神経治療学会、公益社団法人日本精神神経学会、日本認知症学会、一般社団法人日本老年医学会及び公益社団法人日本老年精神医学会に照会した結果等を踏まえ、「データについては、適格性や組入には影響しない手順の逸脱等についてデータベース上付記したり、MCIの症状など不正確な情報が記載されている可能性をデータベース上で指摘するなどの配慮をした上で、このままデータ公表を行っても問題ないものと考える」とされている。

二について

 お尋ねの「データ固定済」及び「データ未固定」の意味が必ずしも明らかではないが、本件報告書においては、厚生労働省のデータ保全要請後に行われた全てのデータの修正に関して修正前後の内容を独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が確認したとされている。また、本件報告書においては、その確認の結果に加え、第三者調査委員会が当該データの修正趣旨を記載した全ての記録を確認した上で、「厚労省からのデータ保全要請後にデータ登録や修正等が行われたケースは、いずれも通常の品質確認作業の一環で行われたものであり、不当な改ざんや意図的な修正等が行われたケースは確認できなかった」とされている。