質問主意書

第189回国会(常会)

質問主意書


質問第二六〇号

治安維持活動の危険性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十七年八月二十七日

藤末 健三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   治安維持活動の危険性に関する質問主意書

 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案による国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の改正により、①国連が統括しない国際連携平和安全活動への参加、②国連PKOや国際連携平和安全活動などにおけるいわゆる安全確保業務、駆け付け警護の実施、③②の業務の実施に当たってのいわゆる任務遂行のための武器使用が可能となる。これらの点に関して以下質問する。

一 国際平和協力業務の実施や物資協力の対象に国際連携平和安全活動が追加されることで、法文上、アフガニスタンに展開した国際治安支援部隊(ISAF)のような活動に自衛隊を参加させることが可能となるのか。

二 国際平和協力業務にいわゆる安全確保業務が加わることで、法文上、PKO参加五原則に基づいて紛争当事者間で停戦合意が履行されていれば、ISAFが実施していたような治安維持活動などに自衛隊が取り組むことが可能になるのか。

三 ドイツは、連邦軍のNATO域外への派兵は認められないとしてきたそれまでの基本法の解釈を変えて、ISAFに参加し、検問警備などの治安維持や復興支援を行った。この結果、三十五人の兵士が自爆テロや銃撃など戦闘で犠牲となっている。政府は、治安維持活動に従事する自衛官の安全をどのように確保するつもりか、具体的な対策を示されたい。

四 ISAFの活動においては、要員が誤って一般市民の生命を奪ってしまうこともあったとされる。政府は、治安維持活動に従事する自衛官が誤射などによって外国の人々の生命を奪う可能性をどのように考えるか。また、その防止のための方策を検討しているのか併せて示されたい。

  右質問する。