質問主意書

第189回国会(常会)

質問主意書


質問第二五三号

満州事変に対する政府の認識に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十七年八月二十日

水野 賢一   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   満州事変に対する政府の認識に関する質問主意書

 安倍内閣が閣議決定した、いわゆる戦後七十年談話には満州事変、国際連盟の脱退以降の日本が「進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました」との表現がある。そのように表現されるほど昭和六年九月に発生した満州事変は大きな節目となる歴史的事件だったということだろう。そこで満州事変に対する政府の認識について、以下質問する。

一 政府が言う「満州事変」というのはいつからいつまでのことを指すのか。昭和六年九月十八日の柳条湖での鉄道爆破事件を起点とし、昭和八年の塘沽停戦協定を終結点と考える見方が多いようだが、政府の起点と終結点に関する認識を明らかにされたい。

二 満州事変の勃発とされる柳条湖での鉄道爆破は関東軍参謀の石原莞爾や板垣征四郎が計画し、実行に移されたというのが定説だと考える。しかし国内の一部には「柳条湖での鉄道爆破事件は日本軍が仕組んだものではない」という説を唱える者もいると理解する。政府としては柳条湖事件は関東軍によって計画・実行されたという認識を持っているのか。

三 満州国の建国の背景にも関東軍の工作が大きな役割を果たしたと政府としては認識しているか。また、満州国は日本の傀儡国家だったという見方をしているか、政府の認識を明らかにされたい。

  右質問する。