質問主意書

第189回国会(常会)

質問主意書


質問第二四六号

保険医療機関等の指導に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十七年八月十九日

西村 まさみ   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   保険医療機関等の指導に関する質問主意書

 保険医療機関等に対する指導については、平成七年の指導大綱において「保険診療の取扱い、診療報酬の請求等に関する事項について、周知徹底させることを主眼とし、懇切丁寧に行う」とされている。保険診療制度の信頼性を確保するために指導の制度は必要であるが、一旦指導が開始されれば密室の中で一方的に手続を進められ、不利益処分を受けるおそれがあることから、保険医等が必要な治療等を自粛することとなり、結果として、国民が必要な医療を受けられなくなる等の問題点が指摘されている。選定の公平性、指導を行う体制整備などについて、以下質問する。

一 個別指導を苦にした自死事件や長期にわたる中断によるうつ病の発症など、これまでも国会で度々取り上げられてきた指導の問題について現在の政府の見解を明らかにされたい。

二 保険医療機関等に対する集団的個別指導を行うための選定基準となる保険医療機関(歯科)に係る診療報酬明細書の一件当たりの平均点数はどのように算出されているのかについて示されたい。具体的には、期間について、通年か、ある一定期間に限定して算出しているのか。また、対象について、社会保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度のすべてを含んでいるのか、その一部を対象としているのか。

三 共同指導を行う際の指導側の人員体制、具体的には、人数、所属、役職について示されたい。

四 臨床医に対して指導を行う立場にある各地方厚生(支)局の指導医療官にとって臨床経験は不可欠と考えるが、個々の指導医療官の臨床経験について示されたい。また、指導医療官着任後、臨床医療への理解度の担保はどのように確保されているか、指導医療官の資質を担保するための研修内容はいかなるものか、それぞれ示されたい。

  右質問する。