質問主意書

第189回国会(常会)

質問主意書


質問第二一二号

死刑の執行に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十七年七月二十三日

水野 賢一   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   死刑の執行に関する質問主意書

一 刑事訴訟法第四百七十五条第二項は死刑の執行について「判決確定の日から六箇月以内にこれをしなければならない。」と定めているが、実際には判決確定から六箇月以内に執行する方が稀なことであると認識する。これは法律違反に当たらないのか、政府の見解を明らかにされたい。なお同条同項には「上訴権回復若しくは再審の請求」などの場合、その期間に算入しないという但し書きがついていることは承知しているが、再審請求などがない場合でも執行までの期間は六箇月を超える方が通例となっている。これは法律違反に当たらないのか、併せて政府の見解を明らかにされたい。

二 現在、全国の死刑囚は何名か示されたい。そのうち何名が刑事訴訟法第四百七十五条第二項の但し書きに該当することを請求・出願などしているのか(例えば再審請求を何名がしているのか)明らかにされたい。

三 日本において死刑判決の確定から執行までの平均期間はどれくらいか。

四 死刑判決の確定から執行までが短かった近年の例を挙げられたい。

五 死刑判決の確定から執行までが長かった近年の例を挙げられたい。

六 現在の死刑囚のうちで死刑判決の確定後、拘置されている期間が最も長い者は何年になるか。

七 再審請求中や恩赦の出願など刑事訴訟法第四百七十五条第二項の但し書きに定めていることを行っている期間中に死刑を執行した例はあるか。また、その期間中の執行は可能かどうか政府の見解を明らかにされたい。

八 再審請求中や恩赦の出願など刑事訴訟法第四百七十五条第二項の但し書きに定めていることを行っていない死刑囚に限れば、死刑判決の確定から執行までの平均期間はどれくらいか。

九 刑事訴訟法第四百七十六条には「法務大臣が死刑の執行を命じたときは、五日以内にその執行をしなければならない。」とあるが、これまでは必ず五日以内に執行されたのか。

十 刑事訴訟法第四百七十五条第二項の規定は守られていないことが多いが、同法第四百七十六条の規定を守ることは義務と解されているのか。

十一 法務大臣による死刑の執行命令から執行までの近年の平均の日数はどれくらいか。

  右質問する。