質問主意書

第189回国会(常会)

質問主意書


質問第二一一号

二〇〇九年十二月二十一日の藤崎一郎駐米大使とヒラリー・クリントン米国務長官の会談に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十七年七月二十一日

福島 みずほ   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   二〇〇九年十二月二十一日の藤崎一郎駐米大使とヒラリー・クリントン米国務長官の会談に関する質問主意書

一 二〇〇九年十二月二十一日の藤崎一郎駐米大使(以下「藤崎大使」という。)とヒラリー・クリントン米国務長官(以下「クリントン国務長官」という。)の会談(以下「本件会談」という。)は、クリントン国務長官が藤崎大使を緊急に呼び出したものか。それとも、クリントン国務長官に会いたいという藤崎大使の意向を受けたカート・キャンベル国務次官補から国務省職員経由で、前日の十二月二十日にメールによってクリントン国務長官への打診が行われ、これをクリントン国務長官が許諾したことによって実現したものか。

二 本件会談の直後、藤崎大使は記者団に対し「今朝、クリントン国務長官から「来てほしい」と連絡がありました」、「大使を呼ぶことはめったにないことです」などと発言した旨報道されているが、事実か。

三 本件会談についてはその直後から、米国当局が「藤崎大使の方から訪れた」(二〇〇九年十二月二十二日のクローリー米国務次官補(広報担当)記者会見)と明言したり、昨今、クリントン国務長官在任中のメールが公開されたりして、前記一の後段で述べた経緯が明らかにされている。これらの事実に間違いはないか。

四 前記三に間違いがなければ、藤崎大使の「今朝、クリントン国務長官から「来てほしい」と連絡がありました」、「大使を呼ぶことはめったにないことです」などの発言は、虚偽報告に当たるが、政府の見解を明らかにされたい。

五 本件会談は、これより前(十二月十七日)に行われた鳩山首相とクリントン国務長官との会談において、普天間飛行場移設問題の結論を翌年に先送りした経緯について「米側の理解を得た」とする鳩山首相の説明を結果として否定することとなり、その後の同問題及び日米関係に重大な影響を与えることとなった。仮に、米側から呼び出されたという外務省の説明が虚偽であった場合、鳩山首相の普天間飛行場移設に関する方針に対して、外務省が「米側は反対」との情報操作を行い、世論を誘導したと疑わざるを得ない。政府の見解如何。

  右質問する。