質問主意書

第187回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第二九号

内閣参質一八七第二九号
  平成二十六年十月二十八日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員川田龍平君提出川内原発三十キロメートル圏内の避難計画に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出川内原発三十キロメートル圏内の避難計画に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「鹿児島県通知」については、平成二十六年十月十五日の時点で承知していなかった。

二について

 お尋ねの「いちき串木野市の避難計画」については、平成二十六年十月十五日の時点で承知していた。

三から五までについて

 鹿児島県地域防災計画原子力災害対策編においては、原子力発電所からおおむね三十キロメートル圏内の医療機関及び社会福祉施設の管理者は、鹿児島県、薩摩川内市及び関係周辺市町と連携し、原子力災害時における避難経路、避難誘導責任者、誘導方法、患者又は入所者の移送に必要な資機材の確保等についての避難計画を作成することとしている。
 これらの避難計画の作成への支援として、鹿児島県は、おおむね十キロメートルから三十キロメートル圏内の医療機関の入院患者及び社会福祉施設の入所者について、緊急時に避難受入先を調整するための仕組みを構築することとしている。
 また、「共通課題についての対応方針」(平成二十五年十月九日原子力防災会議連絡会議コアメンバー会議決定)においては、「入院患者・入所者の受入れに足る十分な避難先施設をあらかじめ決めておくとともに、避難により健康リスクが高まらないと施設長又は施設管理責任者が判断する入院患者・入所者を、原則として重点区域外の同等の施設に避難させる体制を整備することが望ましい」としており、鹿児島県が構築する緊急時に避難受入先を調整するための仕組みを前提として作成される避難計画は、これを満たすことになると考える。

六及び七について

 御指摘の「二百二十七機関及び施設」については、関係府省庁、鹿児島県及び関係市町が参加したワーキングチームで作成した「川内地域の緊急時対応(全体版)」において、「鹿児島県の調整により、避難先を確保」することとされている。また、政府としては、今後も川内地域の避難計画を含む地域防災計画の更なる充実のための支援やその内容の確認を行うとともに、同計画の改善強化に継続して取り組んでいくことから、「自治体や施設、さらには地域住民、施設入所の弱者を軽視している」及び「国は川内原発の避難計画に責任を持つどころか、支援さえできていない」との御指摘は当たらないと考える。