質問主意書

第187回国会(臨時会)

質問主意書


質問第六二号

米軍機の日本国内での空域使用と特定秘密保護法該当の当否に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年十一月十日

福島 みずほ   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   米軍機の日本国内での空域使用と特定秘密保護法該当の当否に関する質問主意書

 一九九九年一月十四日、日米合同委員会は、在日米軍による低空飛行訓練について合意(以下「低空飛行訓練に係る合意」という。)したことを発表した。その前提として「低空飛行訓練(中略)は日本で活動する米軍の不可欠な訓練所要を構成する」としている。そしてそれ以降、米軍機による低空飛行訓練は国内各地で目撃されている。米軍機が低空飛行訓練を行っている空域は、従来の提供空域からは離れている。
 「在日米軍は低空飛行訓練を実施する際に安全性を最大限確保する」ことが低空飛行訓練に係る合意に含まれており、日米地位協定第六条に関連する日米合同委員会合意のうち、一九七五年五月の「航空交通管制(改正)」(以下「航空交通管制に係る合意」という。)では「軍用機の行動のため空域の一時的留保」について定められている。空域の一時的留保は、低空飛行訓練時に同じ空域を飛行する航空機との衝突を避けるために、航空管制当局(日本政府)が採りうる措置の一つだ。一九七五年五月以降、低空飛行訓練実施前に米軍から「空域の一時的留保」について要請があったのかどうか、また、あったとすれば航空管制当局(日本政府)がいかなる措置を採ったのか、それによって空中衝突の危険性が排除されたのかが問題になる。
 よって、以下質問する。

一 日米地位協定第二条に関連する日米合同委員会合意のうち、一九七二年十二月の「訓練空域使用の通報」(以下「訓練空域使用の通報に係る合意」という。)に記載されている同通報は、一九七二年十二月以降何回あったのか。

二 航空交通管制に係る合意で示されている「軍用機の行動のため空域の一時的留保」の要請が、一九七五年五月以降何回あったのか。また、そのなかで、高度二千フィート以下を含む空域の一時的留保の要請は何回あったのか。加えて、直近の要請のあった時期と場所も明らかにされたい。

三 訓練空域使用の通報に係る合意と、航空交通管制に係る合意の英文の合意文書を示されたい。

四 MV二二オスプレイを含む日本国内で飛行する米軍機の飛行に関する情報(提供空域以外の空域での訓練等)は、本年十二月十日施行予定の特定秘密の保護に関する法律における「防衛に関する事項」若しくは「外交に関する事項」に当たるか、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。