質問主意書

第187回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二五号

平成二十六年九月二十一日付けの共同通信配信記事に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年十月十四日

有田 芳生   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   平成二十六年九月二十一日付けの共同通信配信記事に関する質問主意書

 平成二十六年九月二十一日付けの共同通信配信記事「北朝鮮、初回報告は特定失踪者 拉致は「調査中」、日本拒否」(以下「この記事」とする)に関し、政府の見解をお示し下さい。

一 政府は、この記事を把握していましたか。

二 この記事にある「北朝鮮が九月中旬、日本人拉致被害者らの再調査に関し、拉致の疑いが拭えない特定失踪者と、残留日本人、日本人配偶者の安否情報に限って初回報告に盛り込む考えを日本側に示していた」というのは事実でしょうか。

三 この記事にある「日本政府認定の拉致被害者十二人については「調査中」として具体的な情報は提示しなかった」というのは事実でしょうか。

四 この記事にある「日本側は、十二人に関する新たな情報が含まれない限り、報告を受け入れることはできないとして拒否した」というのは事実でしょうか。

五 この記事にある「日本政府は、北朝鮮が経済的な見返りを得るため、情報を小出しにする駆け引きの姿勢を強めたと分析。拉致被害者十二人の調査を最重視する構えだ」というのは事実でしょうか。

六 前記五に関して、「駆け引きの姿勢を強めたと分析」とありますが、いつの時点に比較して姿勢が強まったとお考えですか。

七 政府は、平成二十五年一月二十五日開催の拉致問題対策本部会合において決定した「拉致問題の解決に向けた方針と具体的施策」において、「拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす」ことを決定しています。この記事にある「拉致被害者十二人の調査を最重視する構えだ」というのは現行の政府方針と矛盾しているのではないですか。

八 政府は、同じ日本人である政府認定拉致被害者と未認定の特定失踪者の救出において優先順位を付けているのですか。

九 政府は、再三に亘り政府認定拉致被害者の家族に対し北朝鮮との交渉について状況説明をしています。しかし政府未認定の特定失踪者の家族には同様の状況説明を行っていません。これも「拉致被害者十二人の調査を最重視する構えだ」という姿勢の現れですか。

  右質問する。