質問主意書

第186回国会(常会)

答弁書


答弁書第一八五号

内閣参質一八六第一八五号
  平成二十六年六月二十七日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出患者申出療養(仮称)に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出患者申出療養(仮称)に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「新制度」(以下「新制度」という。)においては、現行の先進医療とは異なり、新制度における前例がない治療に関する申請主体を臨床研究中核病院に限定することとし、厚生労働省において、申請に係る事前相談を行うこと等としており、これらによって安全性、有効性等の確認に係る期間を原則六週間に短縮することが可能であると考えている。ただし、例えば論文の分量が多い等、当該期間を超えて審査に時間を要する場合、理由を付して臨床研究中核病院に通知することとしているが、新制度の詳細については、今後、検討してまいりたい。

二について

 新制度に係る医療事故等が起きた場合の国等の責任については、個々の事例の内容により異なるものと考えられるため、一概にお答えすることは困難である。

三について

 新制度は、個々の患者が希望する治療を受けられるよう、診療の選択肢を拡大するという観点から検討してきたものであるほか、当該検討の過程において、一部の患者団体から示された、有効性や安全性の担保及び国民皆保険制度の堅持等の要望については、新制度において、保険診療と保険外診療を併用して行うことについての安全性、有効性等を国において確認し、また、将来的な保険収載に向け、医療機関において実施計画を作成し、その内容を国において確認するとともに、実施状況等について報告を求める点に反映することとしたため、患者団体へのヒアリングの実施に至らなかった。

四について

 新制度の詳細については、今後、検討していくこととしており、現時点において、お尋ねの新制度の施行による保険診療に係る費用の変化について、お答えすることは困難である。