質問主意書

第186回国会(常会)

答弁書


答弁書第一六六号

内閣参質一八六第一六六号
  平成二十六年六月二十七日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員川田龍平君提出福島第一原発事故に伴う汚染水対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出福島第一原発事故に伴う汚染水対策に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 御指摘の漏えい事故については、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第六十二条の三及び東京電力株式会社福島第一原子力発電所原子炉施設の保安及び特定核燃料物質の防護に関する規則(平成二十五年原子力規制委員会規則第二号)第十八条の規定に基づき、平成二十六年六月十八日に、東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)から原子力規制委員会に対して報告のあった「福島第一原子力発電所四〇〇〇トン鋼製角形タンク群からの漏えいに関する発電用原子炉施設故障等報告書」においては、事故の原因については調査中であり、再発防止対策については検討中であるとされている。政府としては、東京電力に対し、再発防止に万全を期すよう求めているところである。

四について

 平成二十六年六月十八日に、東京電力から原子力規制庁に対して報告のあった「福島第一原子力発電所 雨水処理設備 運転状況」においては、同月十日から同月十六日までの間における「堰内に溜まった雨水とタンク等に貯水している雨水の処理実績」について、二百七トンであるとされている。

五及び六について

 御指摘の雨水ノッチタンクに貯水されている水については、今後の降雨の状況にもよるが、放射性物質を除去する等の処理を完了するまでに数か月を要する予定であると承知している。また、東京電力の福島第一原子力発電所の敷地内に散水する水については、トリチウム、ストロンチウム九十等の濃度について、東京電力が関係者の理解を得て定めた散水に係る放射性物質の濃度の基準を下回っていると承知している。

七について

 多核種除去設備により放射性物質を除去した後にも残るトリチウムを含む水の扱いに関しては、東京電力福島第一原子力発電所廃炉対策推進会議(当時)の下に設置された汚染水処理対策委員会において、トリチウム水タスクフォースを設置し、様々な選択肢について検討を行っているところである。