質問主意書

第186回国会(常会)

答弁書


答弁書第一二五号

内閣参質一八六第一二五号
  平成二十六年六月二十日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員有田芳生君提出脱北者に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員有田芳生君提出脱北者に関する質問に対する答弁書

一について

 拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律(平成十八年法律第九十六号)第六条第二項においては、「政府は、脱北者の保護及び支援に関し、施策を講ずるよう努めるものとする。」と規定しているところ、脱北者の保護及び支援については、個別のケースに応じて、関係省庁が緊密な連携の下、それぞれの所掌事務に基づいて実施している。

二及び五について

 お尋ねについては把握していない。

三について

 我が国に入国した脱北者のうち、これまで二人が北朝鮮に渡航したとの情報を把握している。

四について

 お尋ねの「日本経由で第三国に行った人」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。

六について

 お尋ねの「中国残留邦人の受け入れをモデルにする」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、我が国に帰国し、又は入国した脱北者が自立した生活を送ることができる環境を早期に整えることが肝要であると考えており、今後とも、関係省庁の緊密な連携の下、個別のケースに応じて、生活保護の受給等のための支援、職業相談、精神的なケアの実施、日本語教育機関の紹介、公営住宅への入居に係る協力要請等の施策を実施することとしている。

七について

 お尋ねについては、脱北者への対応の具体的内容に関わる事項であり、事柄の性質上、明らかにすることは差し控えたいが、一般論として申し上げれば、我が国としては、今後とも、人道的観点から適切に対処していく考えである。