第186回国会(常会)
答弁書第九五号 内閣参質一八六第九五号 平成二十六年五月十六日 内閣総理大臣 安倍 晋三
参議院議長 山崎 正昭 殿 参議院議員有田芳生君提出新国立競技場建設に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員有田芳生君提出新国立競技場建設に関する質問に対する答弁書 一について お尋ねの「彫刻、レリーフ、壁画などの美術品」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかではないが、国立霞ヶ丘競技場陸上競技場(以下「国立競技場」という。)を保有する独立行政法人日本スポーツ振興センター(以下「センター」という。)が、国立競技場の改築に際し、芸術的・美術的価値及び歴史的価値の観点から保存等の在り方について検討を行っている記念碑、像及び壁画等の一覧は、センターのホームページに国立競技場記念作品等として掲載されているところである。 国立競技場記念作品等の保存については、センターにおいて、技術的に保存が可能であるかどうかを含め、それぞれに係る保存の方法、場所及び経費等に関し、現在、専門家の意見も踏まえ、検討を行っているところと承知しており、文部科学省としては、センターにおいて適切に検討が行われるものと考えている。 二について 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会実施段階環境影響評価調査計画書(計画図を含む。)については、東京都が作成し、平成二十六年三月に公表したものと承知している。 三について お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、センターが設置する独立行政法人日本スポーツ振興センター国立競技場将来構想有識者会議に置かれた国立競技場将来構想ワーキンググループの一つである施設建築グループにおいては、同会議において議論された収容人数八万人規模等の条件を満たす競技場に関し、位置、規模、高さ等の具体的な施設整備の諸条件等について、都市計画との関係も含め議論されたものと承知している。 なお、同会議及び同グループの議事録及び資料については、センターにおいて、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成十三年法律第百四十号。以下「法」という。)にのっとり、開示されるものと承知している。 四について お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、平成二十三年三月に株式会社久米設計からセンターに提出された国立霞ヶ丘競技場陸上競技場耐震改修基本計画は、平成二十年に実施した国立競技場の構造耐震調査及び診断の結果を基に、現行の耐震基準を満たすために必要な既存建物の耐震補強とともに、将来に向けた国立競技場の在り方を考慮して、国立競技場の施設の改善を図る耐震改修の基本的な計画を示したものであると承知している。 なお、同計画については、センターにおいて、法にのっとり、開示されるものと承知している。 五について 国立競技場の改築に必要となる敷地に係る現在の緑地面積については、把握していない。また、国立競技場の改築により整備される緑地面積及び既存の樹木の扱いについては、今後、センターと関係地方公共団体との協議等を経て決定されるものと承知している。 |