第186回国会(常会)
答弁書第九二号 内閣参質一八六第九二号 平成二十六年五月十三日 内閣総理大臣 安倍 晋三
参議院議長 山崎 正昭 殿 参議院議員福島みずほ君提出安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員福島みずほ君提出安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会に関する質問に対する答弁書 一について お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(以下「懇談会」という。)は、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平成十一年四月二十七日閣議決定)別紙四の「懇談会等行政運営上の会合の開催に関する指針」にいう「懇談会等行政運営上の会合」に該当するものとして、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の開催について」(平成二十五年二月七日内閣総理大臣決裁)に基づき開催しているものである。 二、三、六、八及び九について 平成十九年に開催された「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(以下「旧懇談会」という。)及び懇談会は、憲法と安全保障に関する法制度との関係について検討していただくため、内閣総理大臣の決裁を得て、そのような検討にふさわしい深い見識を有する者から構成しており、「著しく公平性を欠く」や「人選の基準が極めて不適切」との御指摘は当たらない。 また、内閣法制局長官の任命は、内閣法制局長官に求められる能力や適性等を公正かつ厳格に判断し、適材適所の観点から行っているものである。 四について お尋ねについては、旧懇談会の報告書(以下「前回報告書」という。)が出されて以降、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していることを踏まえ、我が国の平和と安全を維持するためどのように考えるべきかについて検討を行う必要があるからである。 五及び七について お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、御指摘の者は、外務省国際法局長(当時)として、旧懇談会に、オブザーバーとして出席している。また、前回報告書は、有識者の意見を取りまとめたものである。 十について 懇談会においては、現在、有識者の間で報告書に関する詰めの議論を行っていると承知している。 十一について お尋ねは、御指摘の者個人の意見に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。 十二及び十三について 前回報告書は、旧懇談会における有識者の意見を取りまとめたものであり、前回報告書の個々の記述の具体的意味について、政府としてお答えする立場にない。 お尋ねの「米国のこれまでの戦争」の意味するところが必ずしも明らかではないため、これに対して我が国が反対を表明したことはあるかとのお尋ねにお答えすることは困難である。 集団的自衛権の問題については、現在、懇談会において、前回報告書が出されて以降、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していることを踏まえ、我が国の平和と安全を維持するためどのように考えるべきかについて検討が行われているところであり、政府としては、懇談会から報告書が提出された後に、対応を改めて検討していく考えである。 十四及び十五について 懇談会の開催の都度、座長に対して二万九百円、座長を除く有識者に対して一万八千円の謝金を、各有識者の銀行口座に振り込む方法によって支払っているところである。 これまでの六回の懇談会の開催に要する経費として、平成二十四年度一般会計予算の(組織)内閣官房(項)内閣官房共通費及び(項)安全保障会議から、諸謝金として二十万九百円、交通費として五十八万千九百三十五円、会議費として千四百四十九円を、平成二十五年度一般会計予算の(組織)内閣官房(項)内閣官房共通費及び(項)安全保障会議から、諸謝金として百十九万三千八百円、交通費として百八万八千五百五十二円、会議費として九千九百九十五円を支出したところである。 平成二十六年度の懇談会の開催に要する経費については、平成二十六年度一般会計予算の(組織)内閣官房(項)内閣官房共通費から支出されるものであるが、お尋ねの「平成二十六年度の予算」を抽出してお答えすることは困難である。 |